2012年5月20日日曜日

『図解ニーチェの考え方』×『超人計画』

前回のブログ記事からニーチェで
ひっぱっております。

そもそも、ニーチェって
ザロメさんに振られたほかにも
なんで挫折したんだっけ?

・・・という質問にわかりやすく
答えている本がこの本。

流れをまとめるとこんな感じ===========

1)ニーチェはエリートだった(24歳で教授←イイナーW

2)ニーチェ、実はショーペンハウアーのファン

3)ショーペンハウアーは悲観的「人生は苦しみである」
なんのために生きているのかわからないから。

4)ニーチェはショーペンハウアーを超えて
→「創造的、激情的に生きる力」をギリシア悲劇に見出す

これが『悲劇の誕生』という本。

5)作曲家ワーグナーは絶賛するが、文献学関係者は非難ゴーゴー

6)『悲劇の誕生』が学者の世界で不評のため干される。

7)頭痛・眼・胃の調子が悪くなる

8)ワーグナーとも絶縁

9)大学もやめる 一年のうち118日は病気の発作

10)さらにザロメさんに振られる

・・・・・・。
ひどい。ひどすぎる。
でも、これでも、まだニーチェはマイナスをそのまま受け入れて
力の限り著作を書いていたのであります。

まさに、超人になるという目標でも
掲げてないと「やってらんない」状況だったことが
わかります。

人間を超えて、超人になるということが
たとえ彼の「俺萌え」幻想だったとしても・・・・・・・・・
だとしても、ルサンチマンを持たずに、これだけ
創作活動をして、いまの時代の人に訴えかける
言葉を遺せたこと自体、すごいことだと思いませんか?
逆にいえば、これだけ悲惨なマイナスがあったからこそ
莫大な力が出てきたともいえる。

誰もマネできないくらい不幸だったからこそ、
誰にもマネできない
過去の価値の転換ができた、ということでしょう。
=======================
さて、このニーチェの「超人」になる、という計画を
マジでやろうとした日本人がいますW

滝本竜彦氏のこの本。
いきなり最初のページから「ルサンチマン」という
言葉が出てきて面喰います。

この本、ニーチェの
『ツァラトゥストラ』を読んで
影響を受けた滝本氏(ヲタ)が
超人(リア充)になろうとする奮闘記です。
(ドキュメンタリー)

しかし、ここで疑問が・・・

滝本さんって『ネガティブハッピー・チェンソーエッヂ』書いて
けっこうヒットしてますよね・・・?

さらにいえば、あの本は
市原隼人主演で映画化されてるはず。
じゅうぶんすぎるほど勝ち組だと思うんですが。

あと、途中で完璧人間(趣味・学歴・容姿)の
現実世界の女性に
滝本氏が出会うんですが、
結局逃げて終わって、脳内彼女(綾波っぽい何か)
との戯れに戻っているんですが・・・

まとめると・・・・
滝本氏は代表作あるし映画化されてるし
リアルな女の子も寄ってきてるじゃないか・・・。
プリクラも撮っているし!
しかも、途中で「NHKに出演」の項目が!
出演の様子が写真で載っているし。
こここれは・・・・滝本氏のリアルかなり
充実している・・・?!

ヲタ→創作活動で成功しリア充→でもヲタというキャラ売りでエッセイ執筆

というカラクリに気づくと
ちょっとガックリ。

そういえば、この本、
『超人計画』も安倍さんに表紙描いてもらってるじゃんか!
(安倍さん:シリアルエクスペリメンツレインのキャラデザした絵師)
すごい豪華仕様じゃないですか?!

滝本氏、ニーチェ語る資格あるんかよー

ニーチェさんは生前
あの大作『ツァラトゥストラ』の第三部
自費出版で40部しか印刷していないんだよ・・・。
(発狂後に著作が認められ、
死後、こうして大ヒットしているけど
生前はホントに報われなかったニーチェ)

滝本氏の『超人計画』は
奥付を見てみると、「商業出版で
しかも、たった二か月で重版もしてる!」
ということに気づきます。
すごいリア充ぶりだ。

この本『超人計画』は、
ニーチェの思想の実践本というよりは
「超人もいいけど
結局、プラトン的なイデアの世界(脳内彼女)のほうが
キレイだしいいや、ヲタの読者も多いし」って感じの
のほほん古代ギリシア的哲学徒然草ですわ~

彼のルサンチマンに関して共感しようと
思ってこの『超人計画』読むと・・・・・・・
途中で、滝本氏が
実は超リア充
(小説売れる→映画化→NHK出演→
デートもしている→この本『超人計画』も
売れていてリア充)
であることに気づき、火傷します。

結果、読者のルサンチマンが募るだけでは・・・
いや、むしろ、滝本氏のように小説で一発当てれば
リア充になる可能性あるよ、という意味で読めば
非リア充層の読者が奮起できるかもしれません。

というわけで、
クリエイター志望の人は
滝本氏をロールモデルにするためにも
この本を読んでみてください。
(なんだかんだ言って、結局オススメしている)

内藤理恵子の読書道:記事ラベル

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