2012年9月4日火曜日

内藤朝雄『いじめの構造』

昨日、ブログで少しだけ「いじめ」の話に触れたが・・・・・

なんで、「いじめ」が発生するのか?
そのメカニズムを解明しようとする本があります。

教員も学生も読むべき一冊です。


っつーか、もともと自分が世間から浮きやすいため、
自分が一番読んでおくべき1冊です(ワラ

この本のP67~がわかりやすいかな。

1)少年たちは何に対してもムカつくという
2)実は何に対してムカつくのかわかってない
3)このムカつきには原因なし・漠然としすぎている
4)ここで少年少女は叫ぶ「むかつく!」と・・・・
5)しかし彼らは群れる
6)彼らは群れるとなんでもできるように思える

集団心理についてはこちら↓
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/05/blog-post_25.html

7)さきほどの「むかつき感」の反転で「万能感」GET
8)つまり不全感の誤作動で万能感をGETしてしまう
9)しかしこの場合、仲間がいないと万能感がでない
10)お祭り的になる

ここで、いじめの万能感が3種類に分けられる・・・
(ただし、凄く厨二的なネーミングが付いている・・・)

1)破壊神と崩れ落ちる生贄:イッキに被害者を破壊
2)主人と奴婢:誰かを奴隷扱いする、ツカイッパ
3)遊びたわむれる神とその玩具:文字通り、オモチャにする


いっぽう、いじめられて「タフ」になった者が
どうなるのか・・・

という描写がP118

*何を考えているのかわからないような態度
*調子をあわせる
*うまく他人をだます
*裏で人間関係をコチョコチョ画策
*恥知らずな嘘をつく
*誠実そうにして、他人が右往左往するのを見ている

↑私が思うに・・・
元来、いじめられっ子だった子が
身に付けるコッチのほうが
数段性質が悪いです。
これ、別の種類の心理的なイジメだからね・・・。

<私のコメント・こんな風に考えるといい>
万能感によるいじめ:ジャイアン
本来いじめられっこがタフになった場合:スネ夫

しかし・・・・
スネ夫的なイジメも論理的に考えれば、バレてるんだな。

たとえば・・・(私が考えた事例)============

Cさんという人がいて、
その人はAさんが邪魔。
Aさんをを陥れようとしている。

Cさんは親切を装って
Aさんに「なにか悩みはないか?」と聞く。
Aさんが相談すると、
周囲に脚色して吹聴。

それを聞いたBさんはAさんにホントにそうなの?と聞く。

AさんはCさんの思惑に気づく。

・・・・・という具合にバレます。

Aさんは、まぁ、オトナなので
Cさんの意地悪に気づいても
普通に接しています。

Cさんは周囲の信用を失っただけ。

Aさんがある程度、周囲に信頼されるようになれば
自然にCさんの思惑から外れるので、

Aさんがすべきことは

何らかの努力をして、成果を出して
周囲の信用を得るだけ、だと思う。

もし、それでも

Aさんの信用が回復されないんならば
その組織は根から腐っているので
離れるべき。
====================
ここで専門用語をひとつ。
集団のノリの秩序というのは

群生秩序といいます。

このノリがいったん発生すると・・・

いつなんどき仲間内で
足をすくわれるかわからないモードに突入します。

個人は多数派工作をし続け、
ボスですら「強さ」を実演しなければいけないのです。

学校内、企業内ではこの政治空間が発生しやすい。

「悪口」「しかと」「くすくす笑い」など
コミュニケーション操作系のいじめも発生します。

ここで、本書では容易に実行可能な2つの提案をしている。

1)学校の法化
2)学級制度の廃止

法化はいじめが加熱したときに
**条に触れている、というだけで解除キーになるし

学級制度の廃止によって
交友範囲が広がり
「しかと」で友人を苦しめることもなくなる。

「しかと」された人は
他の人ともっと美しい友人関係を
構築すればいい。

つまり、生活環境を改善すれば
「いじめ」そのものが成立しなくなる。

人間を少人数で固まらせ、
そこに担任を置いておく、
という学級制度自体に問題があるんだな~

学校でも、企業でも、

群れた隣人たちがオオカミになるメカニズムを研究し
そのうえでこのメカニズムを阻害するような制度・政策的
設計を行うことが大切。というのが本書の結論。

戦時中の事例も出ていてわかりやすい。

人間は善でも悪でもなく
環境でオオカミになる、だから環境を整備しようという本書。


<私のコメント>
もうひとつ、改善策があるとしたら・・・
本書の内容を、学生も教員も企業も社員も共有することだとおもう。

構造を変えるか、知識を共有して皆で賢くなるか。

この二択だと思います。

内藤理恵子の読書道:記事ラベル

宗教 鷹の爪 ガールズカルチャー 哲学 若者文化 仏教 映画 ゲーム考 文化人類学 月刊住職コラム連載 社会学 キャラクター文化 ヤンキー あじくりげ映画コラム連載の掲載報告 アニメ 中外日報シネマ特別席掲載のご報告 ジェンダー 2014現代文化 仕事について 2014年「世界の宗教」講義録 90年代サブカルコミックエッセイ ヲタク文化 消費文化論 2012前期哲学(火曜)講義録 2012前期現代文化(木曜)講義録 対談シリーズ テン年代自分崩しの旅 脱力系ネタ 音楽 新聞・雑誌掲載関連 漫画考 2012前期哲学(月曜)講義録 小説 2012後期倫理学(金曜)講義録 2012後期哲学(火曜)講義録 心理学 自分探し 迷走コミックエッセイ 雑学 2000年代自分探しコミックエッセイ 2012後期社会と企業講義 研究論文関連 2012前期社会と企業(水曜)講義録 2012後期スポーツと企業講義 2013前期文化人類学(火曜)講義録 とびださない!どうぶつの村 2013前期 社会と企業 講義録 2013前期現代文化講義録 ポストモダン 日記 美術 2013哲学講義前期 現代思想 1990年代生まれの謎 企業 実用 ツインピークス祭 倫理学 KAWAII文化 アイドル考察 スクールカーストについて ドビ子の微妙な冒険 リンチ監督 旅日記 映画バカヴォンの予習のためにウパニシャッドを読む 私の体験談 そもそも教育って何なんだ?論 インテリア スポーツ美学 ドビ子博士GOを目指す 古墳ギャルコフィー 理恵子のお片付けダイアリー 純喫茶の「純」とは何か 『必修科目鷹の爪』読者限定☆リンク集シリーズ イカ部 オカッパ部 ジャバラネットナイトウ(おすすめのモノのご紹介) 名古屋 経営 経済 いじめ問題 ふつうの日記 まど☆マギ 似顔絵師ドビ子の放浪記 月刊住職連載 さんぽ日記 内藤理恵子イラスト作品集 読書について 『少女革命ウテナ』考察 まとめシリーズ 寄稿文 手芸キット レポートの書き方 ドビ子連続ネット小説「塩辛いちゃん」 何か間違っているオシャレ道 別冊spoon.34 散骨 松田優作ファミリー TV出演ネタ 2013年後期 哲学(火曜)講義録 写真 初音ミク×般若心経 構造主義 買い物道 わび・さび ドビ子が書評を演じます ドビ子アナザーワールド ラジオ出演ネタ

この窓の右端の▼をポチッとするとタイムトラベル