2012年11月17日土曜日

すべてをラノベにしてしまえ!日本ラノベ化計画☆★☆田中ロミオ『人類は衰退しました②』(ガガガ文庫)




いま流行のラノベです。
読んだの2巻のみだったんで、なんとも言えないところもありますが・・・
2巻を読んだ印象だと『アルジャーノンに花束を』の逆バージョンだな、
と思いました。

『アルジャーノンに花束を』は小説で読んだけど、
あらすじは↑の動画でおさらいすれば良いと思われます。
(そういえば、攻殻機動隊のタチコマくんが読んでいたのは
『アルジャーノンに花束を』でしたね。
ロボットにあえてあれを アナログ手法で読ませている心憎い演出でした)

アルジャーノンの場合

知能指数上がる→
どんどん理性的に(でも幸せかといえば「??」)
→知能指数戻っていく

だったけど・・・

『人類は衰退しました』の2巻だと

知能がスプーンですくい取られる→見えている世界が変わる
→知能をクッキーとして回収→ある程度までは戻る

・・・という感じ。

ってか、スプーンって何よ?って感じですが
・・・ これは、ゲーム的な設定でして、 最後にこのアイテムの説明が出てくるW
っと、その前に
このラノベ独特の世界観に触れなくてはならないのだった。
・・・・・ 『人類は衰退しました』の世界観。

意外にこれまで誰も思いつかなかった世界観のような気がする。

ニュータイプ的な新人類VS旧世代の人類という
図式は過去にいろいろな作品に見られたけど、
衰退した人類<<<人類じゃない生き物・・・ってそんなにない。

・・・・・・・と、思ったけど、思い出してみたら、あった。

猿の惑星。

でも『猿の惑星』はなんせ猿なんで、
「あまり可愛くない感じの存在が支配」ってとこで
ラノベではなくてSFになってしまっていた。
猿を、「妖精さん」に変えることでラノベとして成立するし、
さらに知能の調整を「スプーン」「粉」「クッキー」という道具にすることで
『アルジャーノンに花束を』の世界観をファンタジーに変換できる。

人間中心主義を覆す、というテーマ(『猿の惑星』)
知能によって受容する世界が変容していくのを
一人称で書く手法(『アルジャーノンに花束を』) と
いう2つの要素をミックスし、
さらに、道具をファンタジー小説仕立てにすることで
ライトノベルとする。

・・・・と、書くとなんだか過去の焼き直しのような 感じに思えるが、
これが新しい世界観を生み出しているのよ。

それらの要素を新しい世界観として完成させているのが
田中ロミオ氏の文章力だと思う。

「衰退した旧人類の、先細りとなった文化活動を支える、最後の分配制度」の 描写や
P61の「旧人類の歩み」を綺麗な文章で たった1ページにキレイにまとめている筆力。

まるで人類が、「恐竜の歴史」をざっくり
1ページの文章にまとめるかのように 「人類の知的生命体としての歩み」を
まとめているのだW この技術凄いな。

かつて中村うさぎがラノベ作家だった頃・・・ラノベはラノベだった。

しかし、もはや、ふつうの小説ジャンルとラノベの境界線は
「表紙&挿絵に萌え絵が付いているか」くらいになってきた気がする。

村上春樹の『1Q84』も、
リトルピープルを萌えキャラにしてしまって
そのキャラを表紙にくっつけて、
登場人物に性交渉させなければ(せいぜいキスのみ)
ラノベとして売っても不自然ではないと思うんだな・・・。

過去のあらゆる文学作品を、

「萌えキャラ設定に書き換え」
「表紙を萌えキャラに」
「性交渉はさせない」
「主人公の個性を薄くして、ヒロインの電波度を高くする」
・・・・・という方法で加工すれば
ありとあらゆる小説がラノベとして再生産できると思うのですが・・・?

この企画どうだろう?

太宰治や夏目漱石をラノベとして焼き直し、
パッケージしなおして、発売する企画。

とてもバチあたりな行為だが・・・
萌えキャラで現代の若者の興味をひいて、
興味がでてきたところで、文学者の紹介をして、
最終的には太宰や夏目漱石の原文を読ませ、
国語力UPにつなげる・・・という作戦を考えてみました。

だれか、この企画にノッてくれる人いたら、お知らせくださいW

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