2012年12月17日月曜日

☆再読☆『リトルピープルの時代』でダークナイトを読み解く

http://riekonaito.blogspot.jp/2012/10/blog-post_22.html
ここで『リトルピープルの時代』で仮面ライダーを読み解いたが・・・

今回は補論の『ダークナイト』解説を読みます。
ダークナイトこれね。

(講義で途中まで解説して
半端のまま放置してあったので、これを機会に最後まで解説します)

ちなみにこの本http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/1002250.html
での『ダークナイト』解説も紹介したけど
『リトルピープルの時代』における解説をさらに重ねて考察しようと
いうわけです☆


この本のP446~

1)ダークナイトは3人の登場人物の対比を物語構造としている
2)古い時代の正義代表:ハービーデント→ジョーカーの罠で破滅→トゥーフェイスに
新しい時代の代表:ジョーカー→デント破滅させて古き良きアメリカを終わらせる
古い時代と新しい時代の中間地点にいる人:バットマン

3)バットマンの中途半端さはこんな感じ
*両親惨殺で正義の味方に
*正義が自己目的化
*ジョーカーに対抗するために倫理観無視
*でもジョーカーほど自己目的化できないから遅れをとりオロオロ

4)バットマンがジョーカーに対抗するためにとった措置はこれだ

バットマンが悪役を引き受ける
真実を隠ぺい
古い世界の正義がまだ存在するという物語を守る

======================
つまり無秩序に耐えるための虚構を捏造するために正義が行使

じゃあ、悪はどのように存在するのか?

<コメント:そもそも善悪なんぞ存在するのか論だな>
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/12/blog-post_813.html

現代における道徳はある共同体への奉仕するローカルなイデオロギー
反・道徳は悪ではなく、別の共同体の正義。
=======================

ここで面白いのは宇野氏は「ロック」と結びつけていることだ。

社会の変化が冷戦終結というかたちで結実した90年代、
ロックの担い手は「反抗する」対象を失った。

ロックが生まれた経緯はこちら:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/12/blog-post_5039.html

90年代は「反抗の対象を喪った絶望」を歌うことに・・・

========================================

<私のコメント>
90年代のロックといえば、ブランキージェットシティの歌詞がわかりやすいよ。
デビューアルバムの内容は
「猫の死」やら「自分の存在VS世界そのもの」であり、
「不良少年」をテーマにした歌も「ぼくはただ歌うだけ」であって、
明確な反抗の対象が無いんだなぁ~
「猫?なぜ猫の歌?」と思うかもしれないけど
反抗する体制が特になくなったため
「死」や「世界そのもの」がテーマになっている。
デビュー当時の様子がここに
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/11/blog-post_5117.html


===========================

えーと、話が逸れましたが・・・
『リトルピープルの時代』の宇野さんの解説に戻ろう。

この文脈で考えると、
ジョーカーってのは「進化したバットマン」なんだな。

ジョーカーって過去を話すが、けっこう曖昧で
その場その場の出鱈目が出てくる。
これって
・・・トラウマ動機&自己陶酔の正義に酔う
バットマンの裏返し。

ジョーカーは「悪」そのものが目的だから
中途半端な正義&トラウマ動機に縛られている
ゲームプレイヤーバットマンが
相手してくれなくちゃ「面白くない」だけ。

強い者:ジョーカー(善悪を超えてる)
中間:バットマン(半端なルールに縛られている)
弱い者:ジョーカーに操られて堕落したハービー

ってことになるなぁ。

そして、これはポストモダンの倫理観そのもの。
=========================

『ダークナイト』のノーランは
トラウマがアイデンティティを記述できなくなるというのを
繰り返し描いていて(インセプション)
 
精神分析が(精神分析↓)
その1:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/06/blog-post_4151.html
その2:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/06/blog-post_2445.html
その3:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/a.html

通用しなくなる時代ってのを見事に表現しておるのだ。
だって、インセプションでは潜在意識上書きされまくってるし。

ちなみに、ジョーカーは善悪超えて力を求めているからニーチェ的でもあるな http://riekonaito.blogspot.jp/2012/05/4.html

========================

ダークナイトでノーランがやりたかったことは
バットマンのデータベース消費 http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_747.html に、
精神分析が通用しない物語群(ノーランの十八番) をMIXして、
ポストモダンにおける倫理観を描きたかった、ということ。
=======================

<私のコメント>
ちなみに、50年代~80年代を アメリカのイメージを青年の成長の比喩として
描いたのがリンチ監督だよ~
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_21.html

ドキュメンタリーとして描いたのがマイケルムーアで
「異邦人目線」で文化人類学的に描いたのが『ボラット』(以下のリンクを見て) http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/1002250.html

政治目線で変遷を見ていくとこんな感じ
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_735.html http://riekonaito.blogspot.jp/2012/11/blog-post_2056.html

結論:アメリカにおける「正義の変遷」って、
いろいろな角度から描くことができるんだなぁ。
もはや、現状はしっちゃかめっちゃか、
なんだけど

http://riekonaito.blogspot.jp/2012/11/blog-post_768.html

アメリカの現状を知る→じゃあ、日本は?→
若者が生き方を考える という意味で学ぶ意義があると思う。

内藤理恵子の読書道:記事ラベル

宗教 鷹の爪 ガールズカルチャー 哲学 若者文化 仏教 映画 ゲーム考 文化人類学 月刊住職コラム連載 社会学 キャラクター文化 ヤンキー 中外日報シネマ特別席掲載のご報告 あじくりげ映画コラム連載の掲載報告 アニメ ジェンダー 2014現代文化 仕事について 2014年「世界の宗教」講義録 90年代サブカルコミックエッセイ ヲタク文化 消費文化論 2012前期哲学(火曜)講義録 2012前期現代文化(木曜)講義録 対談シリーズ テン年代自分崩しの旅 脱力系ネタ 音楽 新聞・雑誌掲載関連 漫画考 2012前期哲学(月曜)講義録 小説 2012後期倫理学(金曜)講義録 2012後期哲学(火曜)講義録 心理学 自分探し 迷走コミックエッセイ 雑学 2000年代自分探しコミックエッセイ 2012後期社会と企業講義 研究論文関連 2012前期社会と企業(水曜)講義録 2012後期スポーツと企業講義 2013前期文化人類学(火曜)講義録 とびださない!どうぶつの村 2013前期 社会と企業 講義録 2013前期現代文化講義録 ポストモダン 日記 美術 2013哲学講義前期 現代思想 1990年代生まれの謎 企業 実用 ツインピークス祭 倫理学 KAWAII文化 アイドル考察 スクールカーストについて ドビ子の微妙な冒険 リンチ監督 旅日記 映画バカヴォンの予習のためにウパニシャッドを読む 私の体験談 そもそも教育って何なんだ?論 インテリア スポーツ美学 ドビ子博士GOを目指す 古墳ギャルコフィー 理恵子のお片付けダイアリー 純喫茶の「純」とは何か 『必修科目鷹の爪』読者限定☆リンク集シリーズ イカ部 オカッパ部 ジャバラネットナイトウ(おすすめのモノのご紹介) 名古屋 経営 経済 いじめ問題 ふつうの日記 まど☆マギ 似顔絵師ドビ子の放浪記 月刊住職連載 さんぽ日記 内藤理恵子イラスト作品集 読書について 『少女革命ウテナ』考察 まとめシリーズ 寄稿文 手芸キット レポートの書き方 ドビ子連続ネット小説「塩辛いちゃん」 何か間違っているオシャレ道 別冊spoon.34 散骨 松田優作ファミリー TV出演ネタ 2013年後期 哲学(火曜)講義録 写真 初音ミク×般若心経 構造主義 買い物道 わび・さび ドビ子が書評を演じます ドビ子アナザーワールド ラジオ出演ネタ

この窓の右端の▼をポチッとするとタイムトラベル