2012年12月4日火曜日

田端信太郎『MEDIA MAKERS』

ハリーポッターに出てくる
ギルデロイ・ロックハート先生の
マーケティングを見ていると・・・・・・

彼は自分のキャラと共に
単行本を売り、サインに付加価値を持たせ、
新聞などのメディアに登場し、
ハリポタの知名度も利用している。
(実力がなくて、ハリポタの怪我を
悪化させたりもしているが)

くわしくはこのページの解説がいいよ↓
http://www011.upp.so-net.ne.jp/shoga/lock-kiso.html

しかし・・・・・・

現代社会において、このビジネスモデルは
もう存在しないんじゃないかな?

嶽本野ばら氏の状況は
「たとえ、本が売れて、映画化されても作家は食べていけない」
ということの証明のように思える
http://sankei.jp.msn.com/life/news/121112/bks12111219080000-n1.htm

ののののの野ばらさんっ!!!

そのパーカーはなんですかっ!

あの耽美な髪型と耽美なスーツはどこへ・・・?

過去の野ばらさん↓イメージ
http://beautystyle.jp.msn.com/news/fashion/fashionsnap/article.aspx?cp-documentid=5585016

売れっ子作家で、しかも下妻物語の原作者である
野ばらさんですら破産寸前ってどゆこと・・・?

=====================
これって、メディアの形が変わってきた、ってことじゃなかろうか。

そういえば、下妻物語は
映画化されてメジャーになったけど
原作小説まで単行本で読むかといえば読んでない。
単行本『下妻物語2』を書店でみかけたけど、
手にとってフーンで終わってしまった。

彼のエッセイの文庫は新刊で買ったことあるけど
小説はBOOKOFFで買った。

野ばらさんの作品はそこそこファンなのに
野ばらさんに金銭的に貢献しているかといえば、
そんなに貢献してないかも。

つまり、作家って、村上春樹クラスにならないと
楽々専業で生きていくことはないかも?
(村上春樹のメディア露出の絞り方、カリスマ性の出しかたは凄い)
=====================
じゃあ、具体的に「物書き」のビジネスモデルがどう変化しているのか?
といえば、この本を読めばよろしいかと・・・

この本のP183~

1)電子書籍がブレイクするといいつつも、なかなかブレイクしない
2)かといって、広告モデルだけに頼るのも限界が・・・
広告モデル:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_6262.html
3)単なる文章だけに人は課金するのか?という問いかけも出てくる。
ソーシャルゲームだったらどんどん課金するけどね
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/12/blog-post_7793.html
4)ここで出てくるのが「個人のメルマガ」というビジネスモデル
*少人数で制作可能
*制作から発行までタイムラグなし
*定期購読である
*著者への還元率が高い(売上の80%程度)
*書き手の顔が見える品質保証
*キンドルのような専用端末がなくても読める

しかし・・・・・ここで問題が。

このおいしいビジネスモデルに食いつこうとしても
人気がなくてはそもそも読者が獲得できない。

「信頼」×「影響力」=「評価資本」が必要になってくる。
(つまり、あらかじめ大型メディアに出て有名になる必要がある?
それが前提で、はじめて成立するビジネスモデルかな。
もしくは個人メディア→大型のメディアに露出
→その知名度で個人メディアを継続)

====================

ちなみに、株式会社が発行するメディアと個人メディアの
大きな違いはここだ

*株式会社が発行するメディアは誤報があっても、せいぜい廃刊か倒産。

*個人メディアはもっとダイレクトに個人の名前が出る。

これからメディアを使ってビジネスする人は
「個人型メディア」とどのようにかかわるか?
あるいは、個人型ではなく株式会社でメディアを創る場合は
個人型とどう差別化を図るのか?
あるいは個人型メディアを運営している人を
サポートするビジネスモデルもある。

ネットの選択肢が無限に広がりつつあり、
電子書籍化で出版がどう変わっていくかわからない。

その中でどう動いていくか、過渡期だからこそ書かれた
問題提起の1冊です。



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<この本をきっかけにして・・・
 自分の主観も含めて
 この件をまとめてみよう・・・>

旧モデルは
作家→出版社→紙の本出版→読者→読者はせいぜい読者カード書くくらい
だったはずだ。
この作家と読者の距離感が作家にカリスマ性を持たせたし
それゆえに、読者は、作家センセイの紙の本を本屋で購入した。
サイン会には行列もできた。
ハリポタのロックハート先生はこの旧モデル型だな。

作家の活動形態【新モデル】は
ブロガー→ブログが書籍化→ツイッターのフォロワー増える→SNSを通して新刊を
発表→AMAZONでポチっとな→紙の本が手元に→
読者、ツイッターでダイレクトに著者に感想を述べる(距離近い)

・・・・・・・って感じかなぁ。

もっと電子書籍が進むと

AMAZONでポチッとな、が「電子書籍をダウンロード」
に変わると思う。

ロックハート先生も、もし現代に生きていたら、
「ロックハート先生のメルマガ」を有料で発行し、
ツイッターで新刊を告知していることでしょう・・・。

ただ、株式会社が発行する雑誌には、ちゃんと意味があり
(本書だとヨガのイメージUPやシェアハウス普及)
そういった意味合いで、個人ではできないことが
大型メディアでは可能だという利点がある。

それをふまえて、個人的には以下のように思います・・・・

質の高い雑誌は、
その存在自体が文化を支え、変えていくものなので
電子書籍でもWEBでも紙でも、
どんな形式でもいいので発行し続けるべき。

個人メディアは、やりたい人はどんどんやれば良いかと。
犬山紙子さんとか、たかぎなおこさんのような
「ブログやツイッター畑から掘り起こされた作家さん」は
メディアの力じゃなくて個人の力で世に出て作品化されたわけだから
そういう作家さんは強いし、実際に面白いと思う。

その結果、株式会社の発行する大型メディアが
「個人型メディアでおもしろい人のカタログ化」するのも
それはそれで良いと思う。

たとえば、以前にとりあげた
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/10/spoon-201212.html
も、ある意味、「個人型メディア」の「まとめ」の側面が強い。

90年代女子、という切り口でまとめるのは大型メディアの力。
(というか編集者さんの力と発行部数の影響力)
具体的な内容はマエダエマちゃんの個人型メディアだったり
大石蘭ちゃんの個人型メディアだったりするが
そこにティナちゃんのグラビアを載せて
90年代女子を定義づけて、情報を整理することで
新しい文化を構築することができるんであります。

ネット上に散見される新文化を
「まとめ」にして、提示し、さらに新しい文化を創っていく
というスタイルで雑誌が創られてくのも
また面白いような気がします。

あと、ネット上だけじゃなくて、ジンも注目すべき個人メディアかな
http://www.amazon.co.jp/girls-ZINE-%E2%80%95%E5%A5%B3%E5%AD%90%E3%81%AE%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%B3%E6%A1%88%E5%86%85-%E3%82%AA%E3%83%96%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%82%AF/dp/4861007453/ref=pd_cp_b_0

たとえば、柳沢小実さんは、リトルプレス出身の
作家さんなんだな~
結局、商業ベースの作家さんになったし
クウネル系の雑誌にちょくちょく載っているライフスタイルアドバイザー的な
美味しい感じのところに落ち着いた人です。
結局、個人型メディアは大型メディア、商業ベースに乗るための
売り込みツールのような気もしてきたが・・・。

でも、力を持った個人メディアは
ある意味、大型のメディアよりも
強い気もする。
私は雑誌は海外系のものが好きで
エルガールをよく読むのだが、あのあたりの雑誌だと
カリスマブロガー>>>メディア
になっているのが面白い。
カリスマブロガーの***は**というアイテムを推しています。
ブログアドレスは****という表示が非常に多い。

そういえば今年の2月くらいに
JJもブロガーモデル「ブロモ」を推していたが

いま、どうなっているんだろ?日本では定着したのか?
ひさびさにJJ買ってチェックしてみようかな・・・?
異性モテに回帰した噂があるけど・・・?

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