2012年12月20日木曜日

自分なりの結論が出た→少女革命ウテナについて。山中康裕『絵本と童話のユング心理学』を手掛かりにして

えーと、男装の麗人、男性の女装について
調べていたところ・・・

少女革命ウテナの話になり
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/12/blog-post_845.html

↑この記事を読んでくださったツイッターのフォロワーさんから
「幾原監督のアニマ=少女革命ウテナの
ウテナなんじゃないか?」という疑問が寄せられました。

その記事がこちら↓
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/12/blog-post_1136.html

ついでに、ひさびさに登場のJB
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/blog-post_29.html)
からコメントが・・・

JB:ウテナ考察読んだぞ!監督のアニマ説は正しいかも。
そういえば、監督のセーラームーンコスプレは知っているか?!

私:知らん・・・(汗
ってか、幾原監督っていったいなんなんだ?
セーラームーンのコスプレ?!ネットで検索してみよう・・・うわわわわぁ

 
JB:無駄に脚線美だろ・・・
 
私:いやー、余計にわけがわからなくなってきましたが・・・
いったん整理させてください。
 
1)ウテナVHS1巻の映像特典の監督インタビューを観ると
自分の理想がウテナというキャラだと語る
(でもここでウテナ=無知・バカと言っているのだが・・・
キャラとしてウテナはバカではない。バカというよりは
世間から見るとバカに見える「叡智の存在」として
解釈したらいいかも。ううむ)
 
2)つまり彼のアニマ?説浮上
 
3)JBから幾原監督の女装情報GET
 
4)混乱中
 
 
→心を落ち着けて、ユングのアニマ説に戻ろう
 
=================================
 
 手持ちのユング関連の本で
わかりやすい解説書はこれだ。
 
 
この本のP255
 
1)アニマとアニムスはユング心理学の独壇場である
2)アニマという言葉は魂をあらわすラテン語
3)アニマ=女性形 アニムス=男性形
4)この本の著者独自の解釈だが
アニマは魂で、アニムスは精神だと解釈するといいそうな
5)ユングによれば・・・
男性には女性の心(アニマ)があり
女性には男性の精神(アニムス)があると言っている
6)ユングはこんなこと言っている
 
*男性の夢分析をしていく場合
影の向こう側にアニマがあると言っている
このリンクも読んでみて:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/blog-post_17.html
 
*女性の場合は影の向こうに同性がいる
(この本だと、白雪姫の継母や
シンデレラの姉妹などは
影であると同時に、それを克服することに
よってより高次な次元へと導いてくれる存在でもある。
これは面白いなぁ~)

山中先生の解説でユニークなのは
男性の中にもアニマ・アニムス両方あり
女性の中にもアニマ・アニムス両方ある・・・
といっていることです。
 
<私のコメント>
むむむ。影?!
そうか!!
ウテナにナビゲーターと出てくる影絵少女は
「これは監督の影のお話ですよ」と
メタなメッセージを送っていたのだなぁ。
 
これ、はじめて気が付いた。
 
いままで学生さんに「なぜウテナには影絵が?」と
聞かれるたびに
「えーと、雰囲気出すため」とか
テキトーに逃げていてすみませんでした。
 
たぶん、というか、高確率で
影絵少女はユングのシャドウの意味です。
 
そして監督のシャドウ(アニマ)がウテナ
 
=========================
 
本書で面白いのは、ここで絵本を持ち出してくること
影の世界を
この本で説明している
 
この絵本、さまざま童話のMIXらしい。
あかずきんちゃんの元に
影の世界から来た男がマッチを買いに行くお話らしい・・・
なんかいろいろ混ざっているな
 
↑この『かげぼうし』の引用画像が以下
 
まさに、監督のシャドウの世界だという示唆はこちら
(『少女革命ウテナ』より)
 
最初に影絵少女出てくるでしょ・・・?
 
ここでユングのアニマ詳細に戻るが・・・
 
1)男性のこころの中のアニマには4段階がある
 
最初は大地的、肉的(二面性あり・むさぼり喰い、生み出す)
第二:ロマンチックな段階(少女漫画的)
第三:霊的(マリア様的な)
最終段階:叡智の女性(いくぶんか男性的になった女性)
 
ユングの面白いところは
霊的存在は第三段階に持ってきたところなんだそーだ。
それもそうですね。
マリア様的なのを最終的に持ってくることなしに
最後に人間的なものを持ってくるのがユニークだ。
(禅の十牛図も、最後、野に下るもんなぁ)
 
2)男性が女性を好きになるということは
自分のアニマを外側の世界で見つけるということだ。
 
3)女性のアニムスの発達段階はこう
 
最初は力(焼肉連れていってくれる人)
 
注:焼肉についてはココ↓
 
第二が行為(焼肉は関係なく、心が清いか)
第三が言葉(思想的になってくる)
最終形態が意味(焼肉から完全離脱・生きている意味そのもの)
 
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これをふまえて、少女革命ウテナを読み解くと
こうなんじゃないの?という私的解釈は以下・・・
 
ウテナというキャラは監督のアニマ
 
ウテナは叡智の女性である(男性側に寄っている)
 
しかし、アニメ制作時の幾原監督のアニマは
 
大地的・肉的な段階であった。
ゆえに、アンシーの状態。
 
監督のアニマの
 
現実⇔理想が
(つまり原初段階⇔最終形態)
 
アンシー⇔ウテナ
 
として比喩的に描かれているわけ。この説どうかな?
 
結果的に、アンシーが成長して
王子様幻想を乗り越えて、
ウテナ的な段階まで進化して
影の世界を出て現実に戻るのだ~!
 
だから、『少女革命ウテナ』は幾原監督の
「ココロの帝国」を描いたアニメーションなわけよ!
 
ウテナに頻繁に出てくる単語「外の世界」
ってのは、我々が住んでいる「現実」ってこと。
 
ってか、ウテナって漢字にすると「台」だよね・・・。
 
現実の土台になっているのは
やはりわれわれの集合的無意識で
(ユングの説だと、人々の集合的無意識は繋がっている)
土台が変わらないと現実も変わらないのだ。
 
だから、監督がやりたかったのは
視聴者のシャドウ、「無意識」まで届き、
集合的無意識まで(現実の土台)まで
変えるような作品を創るってこと。
 
だから少女革命、なんだな。
10代の頃にこのアニメを見た自分は
まんまと無意識の中に刷り込まれていますよ・・・
 
つまり以下で斉藤美奈子氏が「女の子の国の迷走」と
評論していたのは、てんでお門違いだと思われる。
ここでは、『少女革命ウテナ』を女の子の国の
迷走としてしまっている。

これは違うと思う。

『少女革命ウテナ』は幾原監督の
内面のアニマの成長の物語である。

と、同時に、視聴者の内面を革命するような
重要な作品であるってこと。

男性の視聴者・女性の視聴者
両者に訴えかける作品になっているのは
男性、女性ともに
アニマ的なものアニムス的なものが
あるから。アニマを進化させることで
男性も女性も進化する。

集合的無意識を変えるということは
それを土台にして
同時に現実の革命でもあるので
劇場版の最後でアンシーは外の世界に
トランクひとつで去っていく。

ウテナが女装しているのは「男装の麗人」
という意味ではなく、アニマの最終段階だから。
(男性寄りの叡智の女性像)

===========================
追記:
あっ、逆に、自分の中の「アニムス」の
成長を探るには
「惹かれる男性像」の変遷を探れば
なんか分かるかも・・・

10代:アニメ「一休さん」(トンチを獲得した幼児
高校3年:V6のイノッチ(癒し
大学生:ベンジー(純粋さ
大学院:オダギリジョー(かっこよさ
20代後半:松田優作(アニムス最強時
30歳:岸部シロー(疲れ果てて最弱に
30代:デイヴィットリンチ(創造性

たぶん、自分の中のアニムス(精神)が
一番弱ってたのは「岸部シロー」の30歳だ!

自分至上最弱のアニムスだ!

 
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後日談:さらに劇場版の謎も解いたぞ!!
(以下のリンク)

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