2013年1月4日金曜日

鷹の爪団×『古事記の起源』(中公新書)

えーと、元旦に『ゆるキャラ論』を読み、
その流れで古事記と旧約聖書比較という
荒業をやったのですが・・・
そもそも古事記の起源はどこなんだ?
という「そもそも論」に発展。

さらに、この記事に関して
ツイッター上で「あしたのくまこ」さんとゆるキャラ談義になり
「ゆるキャラの精神性は鷹の爪団に継承されている」
「どれだけメジャーになってもゆるさキープの鷹の爪凄い」
ということになりました。

ここで大泉洋を現在のゆるキャラに喩えていたが・・・

北海道とスープカレーを棄てた大泉洋と
違って、「鷹の爪団」の島根の吉田君は
島根を背負ってますからねぇ~

その吉田君が、古事記解説している動画を発見しました。
「昔の吉田君シリーズ」(アニメ鷹の爪の外伝的作品)です。

この「昔の吉田君シリーズ」古事記の勉強になるぞ~!
この動画に吉田君の「ヤマタノオロチ退治」が出てきましたが・・・

この古事記の神話に関して、
もっと掘り下げてみたいと思います。
この本を用意しました。


この本のP174ページ~
1)古事記が誕生するまでには、少なく見ても
縄文時代以来の1万1千年以上の無文字時代があった。

2)その間にはアジアの北・西・南から
さまざまなことば表現文化が流入していた。

3)それらが日本の各地域でさまざまに変化しつつ定着

4)漢字文化と接触

5)天皇氏族中心の国家が成立する過程で変質

6)取捨選択が行われ、『古事記』完成

この新書の偉いところは「もともと混沌とした存在なんだから
近代的な知性で分析できると思わないほうがいい」という
姿勢を推奨しているところです。

そうなんだよなぁ・・・古事記研究を
理詰めで行っても、ズレるに決まっている。
(むしろ ゆるい系のキャラくらいのほうが相性いい)

この本のp178~
スサノオの化け物退治(動画参照)がイ族の
「チュクアロ神話」に類似していることを指摘しています。

イ族はここ

スサノオ神話、チュクアロ神話ともに
「外部からやってきた英雄が人間を喰う魔物を退治する」
という話があるのだ。
(この新書にも載っているが、ほんとに似ている)

しかし、これ、ギリシャ神話にも似たような話が出てくる・・・。

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これ、ユング的にいえば
集合的無意識に、同じような「型」があって
それが各国で神話になったということになるかもしれないけど

もしかしたら、同一の話が直接人を介して伝播した可能性もある。

どっちなんだろ?

旧約聖書のモチーフのコインが
愛知県で発見されているくらいなので
直接伝わったに一票。
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また「鷹の爪 昔の吉田君」の動画の話に戻るが・・・
スサノオ、動画の中でこんな歌を詠んでるよね。

八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を

これ、ほんとに古事記の中でスサノオが詠んでいる歌なのよ。
(吉田君のギャグではない)

・・・・この歌、かなりテキトーにつくりましたね、スサノオさん、と
思いがちなんだが・・・

さきほどの「古事記の伝説の元ネタ疑惑」の
イ族の風習に
「結婚するときに妻を垣で囲って籠める」という
風習があるみたいなのです!
著者の工藤先生はイ族の結婚式を見て
確認されたそうです。

つまり、古事記のスサノオの
詠んだ歌の結婚の儀礼は
「イ族」のものってこと。

ほ、ほんとに妻を垣で籠めている・・・
(本書182ページ)

古事記の要素が
大陸から伝わっていることの
証明になりそうですね。(もちろんすべてではないが
元ネタとして混ざっている可能性大ってこと) 
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今回のまとめ

古事記の起源は縄文からの無文字文明に
(ここにはアニミズム的要素あっただろうね)
大陸からの文化が+されて
さらに漢字要素+し、
天皇氏族中心の国家を成立させるために
けっこうなんでもアリ。

だから理性的だけで分析しようとすると??になる。
むしろ理性よりも「ゆるいキャラ」のほうが相性がいいのでは?

やはり、みうらじゅんが言ってた
「良い」「悪い」じゃないで割り切れない「そうじゃないもの」としての
「ゆるキャラ」の精神性は「古事記的」な感じがするなぁ・・・

でもゆるキャラは、もうゆるくないし
やはりここは鷹の爪団に任せるしか・・・

いや、もう鷹の爪と古事記コラボしているじゃん・・・
鷹の爪すごいわ←今回の結論

鷹の爪団詳細はこちら

さて、ここで 鷹の爪のメディアの形についてですが・・・
個人メディアVS大型メディアの視点で見ても
一番新しい手法だと思う。

個人がつくったアニメ→企業が管理→
それを無料で観ることができる→
グッズやコラボで収入を得る

というのは、現代日本に一番マッチしている。
(ただし、個人制作といっても、元プロの制作スタッフが
独立してソロで立ち上げたのが「鷹の爪」なので
クオリティが保たれているのがポイント)

インターネット常時接続により、情報は「買う」ものから
ネットでタダで楽しむものになりつつある。
ブログやツイッターでタダで情報収集できるしね・・・。
(我々世代は雑誌好き世代なので
紙媒体を買う傾向があるが、新世代はどうなんだろ?)

もちろん、課金型の情報サイト・・・
<ここから先を読みたければ金を払え的な手法>
もまだあるにはある。
が、課金のハードルは高い。
(ソシャゲは以下の要素があるので
課金しやすいが、画像やテキストになかなか課金する
という決意がつかないのが現状です)

だって、面白い動画がゴロゴロ落ちているのに
わざわざ情報をお金で買わない・・・。

だとしたら、動画をタダで配布しておいて
ファンを虜にし、グッズやコラボなどで
征服したほうが早い!

↑この書籍を読めば「鷹の爪」がなにをしようとしているかわかる!
(ちなみに、『ジャニ研』で読んだが、この手法の
元祖の元祖は「グレイトフルデッド」らしい)

「最大化戦略」で、タダで動画を配信し、
顧客を獲得する。

動画は補完財なので・・・いくらでもタダで配ればいいのだ!
ピーナッツを配るようなものだからね~

んで、ピーナッツを配って虜にしておいたところで
顧客がビールを飲みたくなってくる!

そのビールに相当するものが「鷹の爪グッズ」や
「通常配信より一週間早く鷹の爪を
観ることができるサービス(有料)」ってわけ。

さらに、人気を獲得したところで
モンハンやTOHOシネマズ、廻るピンクドラムや
他の映画作品、他の大型企業と
コラボして稼ぐのじゃ!

「鷹の爪」のキャラを分析しても・・・(以下、資料)
鷹の爪は人気出る要素ありまくる。

二次創作要素もあるよね。
レオナルド博士は「レオナルド熊」のパロディだし。

ゆるい二次創作受容の土壌があってこそ
日本で鷹の爪がウケていると思う。

なんといっても「鷹の爪」の総統って

どう考えても
この人(ストⅡのキャラ・ベガ)ですよね?!
しかも実写版の方のストⅡの映画バージョンの。

 吉田くん、実写だとカッコいいなぁ~と
思ってしまいますが、これはガイル役のヴァンダムです。

たぶん、総統はCAPCOMのキャラの二次創作なのに
一周まわってCAPCOMのモンハンの販促とコラボしているW
日本のキャラ文化のゆるさは世界に誇れるなぁ。
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☆おまけ☆

「鷹の爪」のキャラって一見、
脈絡もないメンバーに見えるけど・・・
実は5人で現代日本を表現しているのでは?
とも思った・・・。
以下はワタクシが
勝手に行った
「鷹の爪」キャラ分析です。


総統のキャラ:あらゆる権威の失墜を表現

フィリップ:DQN層(実は多数派)
 
レオナルド博士:
科学技術と
KAWAII文化・キャラクター文化に
踊らされる現代日本への皮肉を表現


菩薩峠くん:宗教要素

吉田くん:ロスジェネ世代っぽい



これらキャラ分析・・・深読みしすぎならすいません・・・。

ちなみにデラックスファイターの
背負っている要素は
「資本主義」「アメリカの正義」だと思う。
初登場時から「プラズマTV」「ハワイ」で揺れ動いているし
レオナルド博士(科学技術要素)も
デラックスファイター(資本主義)に金で買われて
デラックスモービル開発してたし・・・。

たった5人+デラックスファイターで
いま・ここにある日本全体の空気感を
表現する「鷹の爪」は、
パッと見よりも、深い作品だと思われる。


鷹の爪NEOのDVDでも・・・
(DVDも購入してしまったW)
第三話で正義の桃太郎がデラックスファイターに
お金で買収されているのよねW

現在、アメリカの正義と資本主義が渾然一体と
なっていることは、マイケルムーアの
映画などを観ればわかると思います。

日本の伝統的キャラ「桃太郎」が
デラックスファイターに洗脳されている・・・
って意味深すぎませんかねー?!

正義と悪が混然一体となり
欲望VS欲望になっているところも
まさにポストモダンよね・・・。

ダークナイトライジングが「アメリカの正義」的な
終わり方をしてしまったので、
「鷹の爪」見てたほうが、
現代の「正義と悪の問題」について
腑に落ちる感じがする。

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☆追記☆
「あしたのくまこ」さんから
コメントをお寄せいただきました!

あしたのくまこさん)おおおおお、鷹の爪と古事記がリンクしてる!
ていうかキティから古事記まで網羅する鷹の爪すごすぎます!
そんな我が家のPCの前には
鷹の爪×キティのコラボカレンダーが鎮座しています。
まんまと最大化戦略にのっかってしまいましたとさ...
それと、鷹の爪のキャラ、そこまで深く考えたことなかったっす...
フィリップはテレビ版のファーストシーズンでは
デラックスファイターに寝返ってるし、
セカンドシーズンではブックお麩wの店員から
経営者に出世しているから、
まさにDQN層の夢を体現しているかも、と思いました。

わたしのコメント)なるほど~!やっぱフィリップはDQN人生なのか!
国道沿いの店の店員→経営者はまさに
DQN層の自己実現だからなぁ。
(ラーメンポエム系の文化とも関係あると思う
では、次回はフィリップ研究だな。

というわけで、続編はココだ↓

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