2013年3月13日水曜日

ちょうど3年前のanan2010年3月10日号の「スピリチュアル特集」を読んで、スピブームとはなんだったか?を振り返る。

えー、昨日、↓この記事で・・・

http://riekonaito.blogspot.jp/2013/03/blog-post_12.html


・・・「氏神」「産土」信仰について説明した流れで

今度は日本における「神社の存在意義の変遷」に行こうと思います。

この本↓のP51~

現代人の宗教 (有斐閣Sシリーズ)

1)産土神社は(この本では氏神、産土を産土と統一している)
地域社会の境界と統合を象徴する装置であると言えよう。

2)そこでの祭祀はその神との交流・一体化の確認である。

3)そのことにより地域活性化が図られる。

4)しかし明治以降、国家権力の介入によって左右されるように・・・

5)明治維新政府は神道国教化政策をやった。

6)神社=国家ノ宗祀、と位置付けられた(つまり国家の統制下に)

7)一村一社に調節され、基盤の弱い神社は整理された。

8)しかし、国家統制下にあった神社も、敗戦によって状況は一変。

9)GHQが1945年に国家神道体制を解体した。

10)戦前は強制的にその土地の者は氏子になったが、戦後は任意に。

11)昭和20年に神社は衰退気味に。

12)いまの状況はこうだ。
「地域神社の衰退」「有名大社の繁栄」

<<私のコメント>>=======
でも、この状況を
「スピリチュアルブーム」が変えたと思う。

ゼロ年代のスピリチュアルブームのときに
神社パワーかなり盛り返しましたよね!

地元はパワースポットブームをどう捉えたのか・・・
2010年の「いせびとニュース」
(伊勢文化舎、 伊勢市観光協会、
おかげまいり戦略ブランド委員会が共同で
春と 秋、年末に発行しているタブロイド紙)
の内容をメモってあったのでこれで見てみよう。(っつーか自分マメだな)

いせびとニュース
「1705年、1771年、1830年に
おかげ参りフィーバーがおこった。60年周期である。」
世直し願望、パワースポットブームが
010年のおかげ参りブームの理由と分析されている

地元もパワスポブーム到来で盛り上がったことを
認めているようです。

この頃、どんなことになったのか・・・・?
2010年当時、私、実際に伊勢神宮に行きましたよ。

スピリチュアルカウンセラーの
江原さんが「伊勢神宮の大木に触ってエネルギーを」と
言い始めたおかげで、伊勢神宮行くと、多くの女性が
木を取り囲んでいる光景が見られるようになりました・・・。

これは私が2010年に伊勢神宮に行って撮影した光景です。
江原さんの影響力がどれだけ
凄かったのかわかりますね。御神木が触られまくりで。

触っている人たち←なにやってんの?と見ている人たち
という光景が見られました。

スピ勢⇔参拝客の距離感が・・・





















伊勢神宮はもともと説明するまでもなく
有名大社だが、
スピブームでさらに盛り上がった。
各種雑誌が「パワスポの頂点」として
伊勢神宮を取り上げた。

そして、有名ではない
寂れ気味の地方の神社に関しては
「**に効く」という特化した「効能」をアピールし、
女子の不安解消と結びつけて再生した。

昭和20年ごろから衰退していて
風前の灯だった地方の無名神社を
パワスポ名義で再生したのは、倫理的な枠組みでは
どう考えるべきかわからないけど、
とりあえず、救われた神社が多々あると思う。

このスピリチュアルブームに伴って
分析本もたくさん出ました。

スピリチュアルブームが起こった背景については
以下の本の

P114の図がわかりやすいかな。





たしかに心霊主義は
江原さんにつながっているとは思う。

人間性心理学と繋げたのも頷ける。

 
================================
またもや私のコメントに戻るが・・・
 
江原さんはベースは神主だし、そのうえでイギリスに留学し、
そこでスピ系の勉強をしてきたので西欧のスピと日本の神社を融合させたと思う。

神社の力が弱くなってきたということは
今回のブログ記事の冒頭で説明したと思うんだけど・・・
この弱くなった神社が「パワースポット」として
再生したならば・・・・江原さんのやったことは
図らずも、日本の神社の再生なのかもしれない。

スピブームが終焉しても、
神社のイメージは寂れている→女子の駆け込みスポット
というイメージに塗り替えられたのだから。

彼はどんなに非難されようとも、
神社再生(それが神社側が望んだ救い方じゃなくても)
をしたという功績は残したのではないかと思う。

ちなみに・・・江原さんのメディア初出は赤文字系雑誌で1992年、
2001年に本がベストセラーとなり、彼はスター扱いとなった。

ここからは私の推測だが・・・
彼の本は林真理子さんが推していた記憶がある。
(記憶違いだったらゴメン)

だから、林真理子さんがananで力を持っている→
江原さんがananでスター扱い
・・・という流れがあったのではなかろうか。
たしかに、日本の神道×西欧の心霊主義がベースにあるだろうが、
それが広まったのは、やはりananの影響がデカいんだ。

とくに、ちょうど3年前のスピ特集が
とんでもなく江原さん推し。
あまりに凄いのでこの号は手元に残してあります。
少し覗いて見てみましょう。




こ、こども店長が天使になっている・・・
せいしろう君よ・・・



神社の参拝法、神社の意義などを
江原さんが説明するページ。


↑江原さん解釈によれば
神社は「マナースクールのような場所」だったそうです・・・
うーん、氏子集団でマナーを学ぶという意味が
あったとしたらその表現は間違いではないが・・・うーん。


この号、ほぼ全編スピ系なんだ。
そしてその核となるのが江原さん。

そして、禊と風呂を結びつけて
高級な湯桶の広告記事にしている凄さよ。


この号で、「スピブームに乗っかっているようでいて
実は楽しんでやっている」と思われるのが、鬼奴嬢。
スピはパチンコに活用・・・・・・って
面白がっている気がする奴さん。


この号、付録があって、
江原さんが祈念した鏡が付いてました。
神社ベースのスピかと思いきや、
江原さん本人のパワーなの?
ってか、何十万枚祈念してくれたの・・・?

 
このように「効能」をアピールすることによって
不安な女子がお守りを買う→神社再生
という流れになります・・・

が、しかし。お守りの効能に
「ライバルを蹴散らせ」
「悪い男はこれで退散!」
「恋愛格差を一挙に克服」
・・・・・・という煽り文は倫理的にどうかと・・・・・。

神社推しかと思いきや、
寺院のツアーの広告記事もとっている。

このanan発売と
同時期に出た
スピ系観光ムックも見てみよう。
(以下を参照)



この本は占い系のスポンサーで
パワスポを紹介するパターン。
挿絵を見ると何かがかわる。
女子が神社で写メしている。
参拝というより、女子旅のネタ扱いかも。

↑このムックは
パワスポ記事で占いスポンサー
付けるパターンだったけれど
もっと凄いムックが以下の本です。
 
☆AMAZONへのリンク↓


・・・このムック、なにが凄いって
パワスポとホテルの広告を完全に融合させているのだ。
(スポンサーは旅行代理店やスピイベント)


「行くだけでも十分。この宿を選べばさらに倍!」

・・・倍!

この「倍!」って言葉は凄いパワーを持っていると思うんだな。
運気が2倍!って・・・


・・・・・・・・・・このCMしか頭に思い浮かばなかった。

とにかく、運気も布団も2倍ってのは
インパクトがあるし消費者の心をくすぐるんだ。

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今回のまとめ

*GHQが1945年に国家神道体制を解体した。
昭和20年ごろに神社は衰退気味に。

*衰退した神社の状況に・・・
出現したスピリチュアリズムの江原さん。

*江原さんのスピブームは雑誌の力がデカい。
(江原さんは現在もananで連載されています・・・・

*このブームにTVも乗っかった。

*今回はanan2010年3月号を
取り上げたが、この頃はスピ系バブルの最後の
時期だったように思う。
2006年に檀れいの霊視問題で
人々が江原さんを疑問視しはじめた頃に
ちょっと沈静化したけれど、その後
4年くらいはスピブームは保つことができた。

*いま振り返ると、日本のスピブームは
ゼロ年代の不安を象徴するかのようなイベントだった。

*神社、寺院、観光業界、イベント業、
占い、パワーストーンなどのグッズ関連・・・
などなどさまざまな業界がブームに乗っかった。
(スピリチュアルブーム分析の研究も流行した)
メディア主導のスピ祭りに、各種スポンサーが並んだのだ。
まるで、神社のお祭りに屋台が並ぶようだった。

*スピバブルは10年代に入り
弾けたように思う。

が、しかし、一部の流行に乗ってみる層は
離れたけれど、スピ系にはコアなファンは付いた。
規模は小さくはなったけれども、
固定客は付いた状態になっていると思う。

*どのような方法であれ、衰退の一途を辿っていた
地方の神社を「パワースポット」として救済した意義は
きっと、あるとは思う。

スピブームが終わっても、「神社」のイメージは
ブーム以前より良くなったと思う。

少なくとも「終わっている」というイメージは無くなり
女子旅イメージに刷新された。

それが良いことなのか悪いことなのかはわからないが、
神社という存在は次世代につながった。
神社を支えるものは
氏子集団解体(地縁)→スピ系ブーム(メディア主導)
・・・・となった面があるが
次世代の「神社の意義」がまた出来るかもしれない。
それを待つのも良いと思う。

次世代の神社を支えるのは
「萌えおこし」かなと思う。
鷲宮神社の事例が面白いよ☆

 

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