2013年3月4日月曜日

岡先生かく語りき

小松先生の『異人論』(http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/blog-post_26.html)を読んだら
瀧本先生(http://riekonaito.blogspot.jp/2012/10/blog-post_2206.html)から
岡正雄先生の本をすすめていただきました。

岡先生の本↓


岡先生の本、どこが面白いかといえば
「民俗学の今後の展望」について考察されているところだ。

この本のP186~
1)日本民俗学は、いままで日本という国の単民族の文化の研究を使命としてきた。
2)しかし日本の「民族」の文化は孤立した存在ではない。

それは古事記の研究でもそうだったなぁ:http://riekonaito.blogspot.jp/2013/01/blog-post_4.html

3)比較民族学が進むにつれて、単民族じゃだめだ、ということがだんだんわかってきた。
4)日本民俗学はいったんオワコン、比較民族学に移行していったほうがいいというのが
岡先生のご意見であります。
5)しかし、比較民族学は「未開の地」を対象にするものが多く・・・
高文化民族は除外されていた。

元祖が未開の地を対象にしてるもんな:http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_25.html

6)でも、高文化社会も対象にしている学者も出てきたという話
7)つまり民俗学は内から外へ・・・
民族学は外から内へ・・・と研究領域広がっていきつつある。
8)こうなれば、領域の区別はつかなくなる。
9)たとえば日本民俗学は未開社会の文化とは異なってくる。
高文化・近代文化が覆っているところを、その基層に存在する文化を
現実の錯綜から操作的に取り出して研究対象とする。

これは、自分の「心の鼻づまり」が治るような一文でした。
ずっと、気になっていたんだなぁ。
いまって、田舎に行ってもイオンあったりするし
ケータイもつながるし、パチンコ屋あるし
現代日本の民俗学っていっても、
どこにあるの?そのファンタジーは・・・
って思っていた。

民俗学って、田舎に行っておばあさんのお話を聞いてくる的なイメージが
あるんだけど、そこに「学者、業績つくろうとするフィルター」が
入るとファンタジーへと乖離するんだよな。
もしくは最初から結論の部分が脳内にできてて
それに導くためにアンケート項目つくっちゃったりする現象。

ちなみに、柳田国男がムラに入って聞き取り調査しても
ムラの人たちは表面的なことしか言わなかったみたいね。
(ちなみにアトラスのデビルサマナーライドウシリーズに
柳田国男がムラに調査に来ている
キャラとしてちょっとだけ出ていたよW)

私は一応、柳田国男の『遠野物語』は持っているし、
水木しげる先生が漫画化したものも読んだ。

でも、やっぱ、どこかファンタジーなんだよなぁ。


にしても、このラノベくさい表紙はなんだWWWWW

私の手元にある2009年版は
表紙が全然違う朴訥なイラストですよ!!(以下の画像)




国語の教科書の挿絵っぽいイラストだったが
ラノベ風に絵柄変わったんだなぁ。

柳田国男、ファンタジーっぽい
→ラノベくさくしたほうが売れる

っていうのは凄くわかる。
心のどこかで、柳田国男神話が
ムラの人たちと学者が編み上げたファンタジーだって思っているから・・・。
駿が表紙描いたらもっと売れたのにって思っている。
ラノベ化したらもっと読みやすいのにって思っている。

ムラの裏側を調査できたのは
行商人として調査してた赤松先生なんだよな。
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/blog-post_26.html


ちなみに・・・
いま、この時代に日本で民俗学やる・・・としても
祭の調査にしろ儀礼の調査にしろ・・・
高文化社会の地域民族学になる。
それをふまえないと、
無自覚なファンタジー業績職人になりかねない。

岡先生は
民俗学と民族学が合流し、
領域が解消することを望んでいるそうだ。

というか、学問に領域つくり、
さらに細分化して分業し、そこから出ないような
学問の仕方には限界が来ると思う。
もっと横断的で良いと思う。

ちなみに、以前デコまんの紹介で
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/01/blog-post_16.html
コヤを取り上げたが、この書籍で
岡先生は世界各地にコヤのようなものが
あると指摘されている。
これも、日本だけ凝視しててもわからないことなんだよね。

もちろん、学者は専門領域を持つべきだ。
ひとつでいいから専門のテーマを持つべきなのは確かだと思う。
軸がないと広がらないし、結局散漫な研究ノート人生で終わる。

しかし、専門から出ないことで、いくつもの弊害が起こると思う。
「変なナワバリ意識」でガチガチになったり
過去の研究の踏襲になったり。

だから、私はあえて全然関係ないと思う本を読みたい。
世界は複雑なのだ。ひとつの領域、ひとつの民族、それに
拘っている限り、なんも変わらない。

・・・・・・・・と、今回妙にエラそうな
コメントをしてしまったのには理由があります。

それは・・・次回、乱交についての海外モノの文献を
読みたいのですが、
真面目な動機でこれを読むことを表明しておかないと
「なんでいきなりコレ?」という目で
見られかねないからですW


小松先生の夜這いの本を読んだ
→海外でもそのようなものがあるか調べる
という学術的動機をここで
表明して次回に備えたいと思います。
(ううう大仰な言い訳苦しい)

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