2013年3月16日土曜日

難波功士『社会学ウシジマくん』

えーと、「社会学者」っていう謎の存在については
妖怪ぬらりひょんで説明する・・・という荒業をしてしまいましたが
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/blog-post_7.html
存在意義を問うことはしたのに
「社会学ってそもそもなに?」
・・・というそもそも論が抜けていた。

文化人類学
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/08/blog-post_25.html
と違うのそれは?・・・ということになりかねない。

社会学者・宮台真司氏は
終わりなき日常を生きろ、とか「モテろ」とか言ったり
サブカル研究をしたりテレクラ研究したり。

古市憲寿さんも社会学者。
彼はピースボートに乗ってから、日本の若者論をまとめた。
本人が若者なのに若者を論じる社会学者ってのがウケているし
なにより若いのに冷静で淡々としているからメディアで見かけても
安心して見ていられる。

かの有名な上野千鶴子先生も社会学者。
上野先生はジェンダー論とか女性学とかが専門のようです。

しかし、メディアに出ている人たちのやっていることの
イメージの集合体が漠然と社会学イメージになっており
いったいそれはなんなんだね?吉田君?(BY総統)という状態に・・・

ホント、社会学ってなに?

そこで取り出したるはこの本。



この本、マンガを題材にしているのも面白いんだけど、
「そもそも社会学ってなに?」という
そこから出発しているところが良い!!

この本のP9~

1)社会学はメジャーなようであり、マイナーなようであり、
とっつきやすいようであり、どこかわかりにくい感じもする。
なんともとらえどころのない学問。・・・というのが一般的なイメージ。
(やはり、イメージが妖怪ぬらりひょんなのは
正解かもしれない・・・http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/blog-post_7.html

2)現在日本では20の大学が「社会学部」を持っている。
・・・がどれも他の分野と比較すれば歴史が浅い。

3)しかも、けっこうなんでもあり。

この本に挙げられているジャンルをいくつか抜粋してみよう。

家族社会学、都市社会学、地域社会学、教育社会学、犯罪社会学、
政治社会学、法社会学、文化社会学、青年社会学、老年社会学、
知識社会学、メディア社会学、環境社会学、宗教社会学・・・
まだまだいろいろ出てきますが・・・
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私が博士の学位(宗教思想)を取得したのは宗教社会学ジャンルです↓
    http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/blog-post_21.html
「ある特定の宗教」について研究しているわけじゃなくて、
さまざまな宗教、家族、サブカルチャー、
都市、文化、企業、消費・・・多方面から
「現代の葬送」について論じたというわけです。
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要するに、けっこうなんでもあり。
手法も決まっているのか?といえば
「比較」「数理」「計量」「理論」「ミクロ」「マクロ」「臨床」・・・・
といろいろある。複数の手法を用いることだってある。
で、著者の難波氏は社会学の中で何に興味を持ったのかといえば
「エスノグラフィ」(民族誌・人々の様子の記述)なのだそうで。
しかし、エスノグラフィって・・・文化人類学起源なんだよな。

エスノグラフィの定義についてはこのページがわかりやすい。
http://www.ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp/field/chapter5.html

ようするに、社会学ってなんでもありなのです。
簡単な定義はこちら。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BC%D2%B2%F1%B3%D8

詳しい社会学の定義はこちら。
http://100.yahoo.co.jp/detail/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%AD%A6/
↑これを読んでいくとわかるのだが・・・
文化人類学ジャンルと交流があってこその社会学なんだよね。


そして。今回取り上げた『社会学ウシジマくん』だけど
この本、言うまでもなく『闇金ウシジマくん』を軸に書かれた社会学の本。
(動画は映画版だけど、本で題材にしているのはマンガ版)
 
この本が親切なのは・・・
非常に丁寧な「社会学・読書案内」になっていることである。

実は、難波氏の著作は以前のものを持っていて
以下のリンク先で紹介している『ヤンキー進化論』では
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/04/blog-post_30.html
・・・「ヤンキーっぽい文化圏のメディアをかき集めて独自に分析」
というスタイルに疑問を持ってしまった。

が、しかし、今回の『社会学ウシジマくん』は
「ウシジマくん」というマンガを軸にして
社会学の文献を紹介する
読書案内スタイルとなっており、
その姿勢がとても真摯だし、社会学入門書として
機能すると思いました!



映画版ウシジマくんを観たら、その後、またこの本を再読しようと思います。

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