2013年3月21日木曜日

【ノマドに対抗して「土蔵」のススメ】『研究的生活の方法』(東洋経済新報社)

先日、佐藤さんにエドロスについてお教えいただきましたが・・・
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/03/blog-post_15.html

ここで佐藤さんから
「最近のノマド界隈に関してなんとかしてくれ」
とのリクエストがありましたので
なんとかするために、
ノマドに対抗し今回「土蔵」を推します☆☆☆

でも、ノマドワーカーの安藤美冬さんの
存在意義は否定はしません。

http://matome.naver.jp/odai/2136358095346329001

安藤さんのように
「外見がカワイイとシャープな感じの中間」で
「メディアに出て堂々と意見が言える」
「女性のインテリタレント」
は必要とされていると思うので
(麻木久仁子枠というか)
安藤さんはどんどん活躍の場を
広げられれば良いのではないかと。

美冬さんの場合、↑このような感じのノリの文化人タレント として引っ張りだこなんだ。
ノマドって、ネットやパソコンのおかげで書斎が要らなくなった
フリーランスのこと・・・って認識でいいのかな?
んで、書斎の代わりにパソコンをカフェで持ち込んで仕事するスタイル。
飲食店業界にとってはどうなんだろう?
回転率は悪くなるのでは。うーん。

 ・・・彼女の場合、タレント的に成功し、
「笑っていいとも」ご出演・・・という流れになり
ノマドというよりネット経由のアイドルという 感じになってきたのではないかと・・・


こういった指摘が出てきたことでもわかります↓ http://d.hatena.ne.jp/usukeimada/20130319/1363677237

TVのノリでの「肩書きとしてのノマドワーカー」ならアリだし
コンテンツプロデューサーとしての宣伝活動ならアリなんだけど・・・
ノマドという言葉に影響されて美冬さんのノリで
アテもなく会社辞めちゃって 路頭に迷う人が出てきたり、
 (安藤さんは美貌・経歴、頭の回転の良さ、
集英社で培ったコネが あってこその奇跡のノマドです)
家で落ち着いて熟慮することの大切さが見失われてしまったり、
 飲食店に長居する人が出てきて飲食店側が
困ったりするのではないかと思い、 今回は
ノマドの反対側にある存在として「土蔵」を取り上げたい。

 ひとところに留まって籠ってこそ
出てくるものがある、という意味で
土蔵を推したい所存です。

あと、安藤さんは落ち着きのなさと「ラノベのPR」という
職種がマッチングしたおかげで会社で成果を出せたたし
後の独立にも繋がったんだけど、
これは単なる資質と職種が
ピタッと合致しただけであって
 「落ち着いて仕事してこそ」という資質の人には
おススメできないというか・・・。
 というか、そこまでノマドを推すなら、なぜこの人を推さないんだ!
すいません、話が逸れました。

 えーと、私の言うノマド⇔土蔵の 「土蔵」のイメージは
どこから来たのかといえば、 江戸川乱歩先生です。
江戸川先生は、土蔵に籠って執筆されていたことで有名ですし、
土蔵に所蔵されていた書籍を大切に保管分類されていたことでも有名です。

  この土蔵、実物をネットで
見ることができます!!
しかもま・さ・かの動画!!!

これ、凄い興奮しますよ。
ノマドの千倍は興奮できます!!
土蔵動画はこちらのリンクへ↓ http://www.rikkyo.ac.jp/aboutus/profile/facilities/edogawaranpo/koukai/index.html 

ちなみに、この江戸川ワールドが
昆布からできたんじゃないか?という
コラムを以前書いたことがあるのですが。
それを乱歩マニア向けのサイトで取り上げていただきました
http://www.e-net.or.jp/user/stako/Entry/200903013.html

この江戸川先生の幻影城(土蔵)ですが、
映画『RAMPO』にも出てくるので、
 映画でぜひともイメージを膨らませていただければいいかと。

 映画『RAMPO』(奥山バージョン)のレンタル落ちビデオが
家にありますので、そこから画像を引っ張ってきます。 
主演(乱歩役)は、笑いながら怒る人・・・で有名な 竹中直人氏です!
本体にフェロモン入り・・・とのことで・・・
匂いかいだけど、もう匂い取れてました! 土蔵も出てきますね~

 実物の土蔵よりもロマンティックになってますね。

香川さんが編集者役で出ています。

初っ端から、林真理子センセイのカメオ出演。
ブレイク前の阿部寛。

どんどこいドラグクイーン役ですな
まさかの大槻ケンヂ。


土蔵内部で編集者とやりとりする乱歩の様子。

たぶん土蔵と乱歩宅の応接間のイメージと混ざっている。


えーと、これらの画像で
だいたい私のいうところの「土蔵」がどういったものなのか
ちょっとでもご理解いただけるとありがたい。


このページも読んでもらえると
よりいっそう理解が深まるかな。
笑い男の図書館のような書斎↓


しかし、この土蔵(&笑い男の図書館型書斎)ですが・・・
土蔵や図書館を建てられる人ってそうそういないと 思うんですよね!!
 そ・こ・で・・・今回おすすめしたい本があります。 
アナログからデジタルへの移行期に出版された
『研究的生活の方法』です。(1999年)

 

この本、鷲田先生の書斎を知ることもできますし↓

鷲田先生の「書斎歴」も面白い。

作り付けの書棚と書斎ができると、
専門以外の蔵書つまり雑書が増えていく・・・としています。

雑書を読むことについて、鷲田先生が悩まれていたようですが・・・
(周囲にヤーヤー言われる、雑書は関係ないという空気)
鷲田先生は意外にも谷沢永一先生の『読書人の立場』で
雑書を読むことを自分でも肯定できるようになったようです。

谷沢先生の本は、以下でも紹介しました。

谷沢先生は「専門研究にも雑書の蓄積が不可欠」との姿勢を
とられていたようで、これに関しては私も激しく同意します。

鷲田先生のこの言葉は凄い。

「専門研究とともに、大げさな表現ですが、
雑書研究もあるということです。
後者がなければ、前者に色艶
奥行きがないということです。」

色艶・・・って言葉を研究に使うってのがイイ!

しかしですねぇ・・・1999年時点で書かれた
アナログ→デジタル移行期の書籍だけあって、
必要以上にパソコンをヨイショしてある本書。

「うちの息子はCD-ROMにデータ入れている」というネタ、
「パソコン一台あれば従来の書斎の働きの主要部分を代替することができる」
「仕事場からおびただしい文献が消える時代に立ち会っている」
というパソコンを過信しすぎな側面もある。


このあたりを実践しているのがノマドなのかもしれない。


とはいえ・・・鷲田先生はその先にある「やっぱり紙」のところも拾っていて

*デジタル化したからといって、部屋に書物がないのは「書物をなめている」
*参照したい必要な箇所を一瞬のうちに探し出せる
*装幀も本の重要な一部

・・・とされています。
ここらへんはさすがだと思う。

アナログ→デジタル書斎の過渡期にあって
デジタル化のその先を見越して1999年にこの3つの要素を
考察している鷲田先生は時代の先取りの先取りをしていると思う。

繰り返しになるけど・・・・・・・・・・
笑い男が紙媒体を重視していたように
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/02/30.html
紙の本ではデジタルでは出合えないものがあるんです。
パッと開いて出合う一行だったり、
パッと紙の本を見てビビビとくるインスピレーションだったり、
あと差延を意識しやすいってのもあるかも。
本棚に背表紙がズラッと並んでいるのを見て
新しい発想がわいてくるという側面もあるかもね。

あと、この本のP90の「研究」という行為そのものについて。
これは笑えるんだけど・・・

こんなことが書いてある。

「好きでこそ研究」です。
でも面白いことに、はじめから研究が好きな人などいません。
いたとしてもまれですし、ちょっとアブナイ人ではないでしょうか。
それに、研究はある程度手を染め、身に染みて、面白くなるものです。
これも妙な言い方になりますが、「研究中毒」ですね。研究のオタクです。

他にも研究についてのメタ的考察が本当に面白い。
研究内容が人権なのに近親者の権利を踏みにじるケース、
「語学」と研究を混同していることについてバッサリ斬ってる章、
研究はある種の「絶頂感」「エクスタシーのため」と言っている最終章・・・
どれもこれも目からうろこです。

そして、そのためには、やはり「書斎」が必要で、
ノマドは「書物をなめている」ということをこの本から学ぶことができます。

今回はアナログ→デジタル移行期に書かれた本を
紹介しましたが・・・
明日はデジタル世代の書斎論
いしたにまさき『あたらしい書斎』
(キンドル版)を紹介します!

既読ですが、かなりの良書でした!
(実は期待していなかったのですが、この本は凄く良かった)

☆今回のおまけ☆
映画『RAMPO』の時代背景となった「乱歩本発禁」昭和10年代ですが・・・
家の押入れから当時のリアルな写真を発見したので載せておきます。
祖父が撮影したものです。



 

 
『RAMPO』当時の
洋装と和装が入り混じっている感じがわかる一枚。
しかし、皆イケメンですねー! 


 

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