2013年6月3日月曜日

銀河系一わかりやすい松田優作ファミリー入門【その1】

前回、「次回はきゃりーぱみゅぱみゅについて書く」と予告しながらも・・・

意表をついて、松田優作ファミリーについて書きます。
【松田優作(1980年代)-松田翔太(ゼロ年代)-松田龍平(10年代)の系譜】
ってとこですかね。

1990年代生まれにとって、
松田ファミリーといえば

翔太、龍平・・・・・・なんだけど、その父・松田優作の偉業に
ついて知ってる若年層は少ない。

いまの大学生にとっては
翔太イケメンだよね的な扱いになっているような。

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松田翔太のカリスマ性と

松田龍平の「自然体」の演技が
「至上最強に凄い」
ってことの背景には父・優作の存在があると思う。

優作氏は早世しているので
直接的な影響はないんだけど、
龍平氏は父親の言葉を覚えているそうだ。

『SOULRED』のパンフに書いてあった。




TVドラマ『まほろ駅前番外地』での龍平の異常な自然体は
腰が抜けるほど驚いた。

大島渚が命かけて
『御法度』で松田龍平をスターにしようと
がんばってた意味がやっとわかった。
天性のものがあるんだわ・・・龍平氏には。

御法度でデビュー時↓

こちらTVドラマ『まほろ駅前番外地』
瑛太氏は、まだ演技している感が
若干残ってるよーな・・・龍平氏はカメラ回ってることすら
忘れてそうな究極の自然体で演じていた↓
(スマホで動画表示されない場合はPCで見てね)


『探偵はBARにいる』でも
「ほぼ演技してない自然体」という演技を
披露していた龍平氏・・・

ほんとうにこういう助手が北大にいそうな気がしてくる


松田龍平の脱力感は10年代の空気にハマります。

ゼロ年代のサヴァイブ系は翔太の時代だった。
(一方、ゼロ年代の龍平は混迷の時代だったような)

でも、10年代は「時代が龍平の空気に追いついた」時代なんだよなー

松田優作の伝説になっている映画『野獣死すべし』
直後の『ヨコハマBJブルース』あたりの
抑制効いた松田優作の演技と
まほろの空気感は少し似ている。

野獣死すべし
(スマホで動画表示されない場合はPCで見てね)

ヨコハマBJブルース
でも、この時の優作氏の「どこか演じている自然体」よりも
龍平氏の演技のほうが超えているような気も・・・

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優作さんの才能をDNAで継承しながらも
2世俳優ということで
優作さんほどルサンチマンとか野心が無いので

そのルサンチマンの無さが
逆に「奇跡の自然体」を生み出している龍平。

あと、龍平氏は基本オタなんだよな・・・
ゼロ年代に『H』でエヴァの監督と対談したり
あと、ゲーマーっていう噂も聞いたことが。

オタって基本、二次元が中核にあるので
現実に対し、野心が希釈されて
それが相乗効果となって
「演技してないくらいの薄い演技」っていう
凄い演技ができるんでは・・・。

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翔太の目付きにカリスマ性が宿り、
龍平が異常に自然体・・・の背景には
 父・松田優作の偉業があってこそなのだが・・・。

 というか、ワタシの頭の中の
松田優作は2人いて
『野獣死すべし』以前の松田優作と
それ以後の優作氏である。

野獣以前の優作スピリットが翔太に継承され、
以後のスピリットが龍平に継承されているなぁー って
感じで観ている。 

この松田優作氏の偉業を知るために、どこから入ればいいのか
入口が分からない人は・・・ まずは、いま佳境にさしかかっている
 櫻井翔くんの『家族ゲーム』を 松田優作バージョン『家族ゲーム』と
比較するところから 入っては・・・。 

優作氏が森田監督と組んで映画『家族ゲーム』つくったのは1983年のことでした。

私はほんの子供でしたが、このあたりの空気感微妙に覚えてますW

バブルのほんの数年前。これからどんどん良くなるんだ!という
根拠のない自信を持ったオトナが
子供から見て大きく見えた時期だったような・・・。

この頃の優作氏は演技派転向後だったので、
ミョーに気持ち悪い家庭教師役がドンピシャでハマっていました。

翔くんの家庭教師役も新世代の家族ゲームとして正しいとは思う。
翔君のドラマの場合、最終回観てないのでまだなんとも言えないんだけど・・・

「バブルが忘れられない両親像」ってのが投入されているので
(投機にハマる鈴木保奈美のキャストは絶妙。
 トレンディドラマの象徴だったから)

バブル世代に対する「どーしてそーなんの!!」という
ロスジェネの怒りみたいなもの、
あとそこはかとないトラウマ持っているAC感(詳しくは以下のリンクへ)

を櫻井翔くんが体現しているなぁーと思う。
90年代生まれ(あ、下手したらもうゼロ年代生まれが中学に入るのか!)

とバブル世代の狭間で右往左往するロスジェネを
描いたらドンピシャで今期のドラマの家族ゲームですよ。

でも、それと比較しながらも優作版の映画『家族ゲーム』も観てほしい。

30代の男性像が80年代優作の家族ゲーム→今期のドラマ
でどう変化しているのか観ると面白いよー

優作版は「安定成長期」の空気を醸し出してた。
いい学校に入れば人生万事OK→親が子供の受験さえうまくいけば万事OKと
思っている→??という疑問
・・・・の流れを先取りして描いていた。

でも、当時の空気を斜めに斬りすぎていて
日本ではウケずにアメリカでウケた稀有な作品。

森田芳光監督が天才すぎて、
日本の観客は当時ついていけなかったんでありんす。
でも、この作品、芳光×優作ではじめて
海外でも通用するものになった・・・っていう面もある。

その裏話が物凄く分かりやすく説明されている漫画がある!
この漫画のこの巻です。



 


記者会見から描かれているのよー
凄いね

これが世紀の出会いの瞬間なのだー!
優作さんが、もし早世しなければ
現在の日本の映画の世界も違っていたし
森田芳光監督の作品も違ってきただろう・・・
 
 
 
NHKのTVドラマ『あまちゃん』が
「もしキョンキョンがブレイクしなかったら」というパラレルワールド
の世界を描いているとしたら・・・
 
 
 
日本の映画界も「優作さんがもし生きていたら」の世界と
「そうではない現実」の2手にわかれているのよ・・・。
 
 
 
前回取り上げた『家系図カッター』の締めくくりが
「パラレルワールド」の話になっているのは面白くて
増田セバスチャンが夢を諦めなかった世界が
いまの日本。
 
 
 
もし、諦めていたら、きゃりーぱみゅぱみゅも
きゃりーのワールドツアーも
それに影響される世界中の女の子も存在しなかった。
 
 
・・・って考えると、本当のスターって
パラレルワールドの分岐点になるんだよね。
 
 
『あまちゃん』でいえば・・・もし、キョンキョンが事務所に無断に
髪を切って、それが偶然ヤンキー層にウケてなかったら
日本のアイドル像も現在とズレてたはずなんだ・・・。
 
 
でも・・・松田優作さんがもし生きていたら
松田龍平と翔太も現在のような空気感を身に纏って
いなかったかも。
 
 
もし優作氏が生きていたら
優作氏が偉大すぎるゆえに、縮こまっていたかもしれない。
優作氏は亡くなって、彼の2つの側面はそれぞれ息子に
継承されたのだった。


香川照之の狂気の域の演技も
松田優作起源ってことがわかる。
それがまるごと分かるのがドキュメンタリー映画
『SOULRED』
ワタクシ劇場で一人で観ました。
そしてその時に買ったパンフがこれです。


  
松田ファミリー談義、
たぶん【その2】に続く・・・・・・・・

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