2013年6月1日土曜日

【萌えおこしについて】岡本健『n次創作観光』×『別冊spoon.vol.37』p8~ガルパンは何処に行くのか?

これまで何度か
「ゆるキャラ」についての講義を行ってきて・・・

先生側の意見としては、以下のような感じ。
(注:動画、スマホで表示されない場合はPCで閲覧ください)

ゆるキャラの転換期:2006年の「TVチャンピオン」で
たら丸が激闘→中の人のスペックの重要性に皆が気づく
次世代機のゆるキャラへの伏線がここに。
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「やなな」:ゆるキャラ過渡期にがんばっていた。
動きがキモい→SNS時代のネタになる
という流れからしてこれは正解。
ドアラ→やななの影響もはかり知れない。

「美人すぎるやななマネージャー」という
美人すぎるシリーズで
差異化を図る。しかし、地元ではそんなに
盛り上がってなかったという情報もチラホラ。

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「ふなっしー」:動きがキモくて動画時代に生き残るためのキャラ
中の人のスペックの高さで図抜ける

「おかざえもん」:全身タイツタイプのきぐるみで動きやすい。
「いーねくん」みたいに「エアコンプレッサーで膨らませるタイプ」だと
機動力ないのでおかざえもん系が強い。
SNS時代に「ネタ」になれるツッコミシロの多いキャラ。

しかし、おかざえもんのキモさでキモさMAXになったので
これ以上、どこにもいけやしないのさ
の領域に達したのでは・・・。

やはり、ゆるキャラ次世代機にも限界があるのか・・・?

また、ゆるキャラに関する講義に
おいて学生さんから
いろいろな意見が集まってきました。
(以下)

たとえば・・・

*メディアによく取り上げられているキャラが地元にいるが
実際、地元はそのキャラに対し醒めている

*某キャラの中に入るアルバイトをしていた

*ゆるキャラよりも、いまは「萌えおこし」の時代なのでは?

・・・などなど。

その中でも気になったのは

ゆるキャラ<<<<萌えおこし
 の時代という意見。

これ、たしかにそうなんだよなぁ。

いまは、ゆるキャラよりも、「萌え」軸で地方がおこされている時代。

これ、学術的に研究した人だれかいないかな?
と思って探したらなんとありました!

岡本先生の『n次創作観光』です☆




この本、岡本先生の博士論文を基にした
書籍なのでガチの内容なのよ!

ここに「萌えおこし」の歴史がすべて記録されていると
言っても過言ではない!

学術書、アニメ聖地巡礼の観光案内、
リバーシブルで使える素敵な仕様の本です☆

ちなみに、学術的な内容だけあって定義もしっかり
書いてあります☆

この本のP50

アニメ聖地巡礼とは・・・
アニメファンが、アニメの背景となった
場所を見つけ出して、そこを訪ねることを指す。

ちなみに制作者サイドの意見:現実の風景を使ったほうが
制作が楽←なるほど

この本のP52~

*アニメ聖地巡礼には
自治体が提供するものと個人が発信するものとの2種類ある

*行動の特徴
1)アニメに出ていたのと同じアングルで撮影
2)旅の記念としてグッズやイラストを「残してくる」
(オタ的なマーキングですな)
3)ネットを通じて旅の様子を伝える
4)痛車で行く
5)聖地でコスプレ
6)現地人との交流

ここに載っていた「萌えおこし」の事例は以下

1)朝霧の巫女(広島県三次市)
2)涼宮ハルヒの憂鬱(兵庫県西宮市)
3)けいおん!(滋賀県豊郷町)
4)氷菓(岐阜県高山市)
5)おねがい*ティーチャー(長野県大町市)
6)らき☆すた(埼玉県久喜市)
7)WORNING!!(北海道札幌市)
8)あの夏で待っている(長野県小諸市)
====================

ここで、私が注目したのは
アニメファン⇔と現地人との交流・・・である!

これ、素敵なことですよね。

もし、アニメやキャラが無かったら
ぜっっったいに出会わない人たちがアニメを介して出会う。

アニメファンが現地に行ってオタ芸を打ち、
それを現地人が楽しむ。

聖地巡礼するために、部屋から出て引きこもりがなおる。

ここに新しい物語の力があると思う。

村上春樹先生の物語の力が
もはや「リア充の八方塞」で、一時停止してしまった現在

http://riekonaito.blogspot.jp/2013/04/blog-post_13.html

アニメの聖地巡礼こそ
「物語が現実を変える力」になりえると思う。

そして・・・

この聖地巡礼の最新情報が、別冊spoon.37の
P22~に載っている!!



ここでは大洗⇔ガルパンの関係性を知ることができる!!
まさに萌えおこし最新情報☆


ちなみに大洗とはここの土地のことです。

でも、これ、実はアニメ制作側がしかけていると
ひそかに思っていた・・・


しかし、この別冊spoon37の取材によれば、まったくそうじゃなかった。

*地元とファンが一緒に
商品開発のアイデアを出し合っている

*町がテーマパーク化している

*制作者サイドから「これを作って」という申請は一件もない

*アニメグッズのホテルスリッパもホテルのスタッフが袋詰めしているW

*ホシイモにもキャラのコメント(これも地元のアイデア)


このムック本の取材をよむと
n次創作観光も2.0の時代に突入していることが分かる。

つまり、地元とアニメファンとの「未知との遭遇」の時代は終わり
「共に盛り上げていく」「商品開発のアイデアを出し合う」時代に突入したのだ!

これ、凄いことだよなぁ。

地元の人、アニオタって異文化圏の人たちだけど
キャラで異文化理解を超えた共同作業ができる。

90年代エヴァの旧劇場版はオタクに「現実に還れ」と促していた。
実写で己の姿を見せるという半ば暴力的な手法で促した。

それに対し、大半のオタクは戸惑って終わったと思う。

でも、ガルパンは優しい。
「本質的に善良で他者のためになりたいし、新しいことがしたい」
「だけど何をきっかけにして繋がったらいいかわからない」
というオタク層に対し、

きっかけ を与えてくれる。

コロプラがその伏線にはなっていたと思う。
コロプラで「外に出る」ようになったオタク層は確かにいた。


しかし、コロプラは消費の域を出なかった。

消費に留まらず、「思わぬ縁ができる」「自分で何かできる」
萌えおこし、聖地巡礼は
これからも新しい可能性になっていくと思う。
アニメは夢だけど、その夢で現実の人生を変える。
これほど素晴らしい夢はそうそうないのでは。

ここの定義もそのうち覆ると思う↓
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/05/blog-post_03.html

聖地巡礼で地元と繋がるオタクは
コミュ力があり、アニメへの愛もある。
みんなで楽しむ素晴らしい文化が出来つつある。

ちなみに、最後に宣伝になって申し訳ないのですが・・・
この別冊spoon.37の最後に
ワタクシの執筆した『必修科目 鷹の爪』の
第一章が先行公開されておりますので
そちらもよろしくお願いします。
ガルパンの記事のついででも良いのでW

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