2013年12月20日金曜日

横田増生『ユニクロ帝国の光と影』

えーと、ここのところ、ゲームのことばかり書いておりますが

あまりゲームのことばかり書いていると

古参の読者離れが懸念されるため

・・・・・・社会派的な本も読むことにします。

どうせなら、身近な話題から切り込んでいったほうがいいと思いまして・・・

私はインナーもアウターもパジャマも
ほぼ毎日ユニクロを着ているので
ユニクロについて書いた本を読むことにします。

かくいう今日も、ユニクロのクリスマスセールに行ってしまいました。






















↑クリスマスセールの戦利品たち。サイズがXLなのは気にしちゃだめですよ!

アメリカの大学でジャーナリズムの修士号を取得した著者が書いた
ユニクロの本はこちらになります。



この本のP56~

「服を作るところから売るところまで」を読みたいと思います。

1)柳井社長の正念場は1998年だったらしい

2)ユニクロはバブル崩壊を追い風にしていた(これはわかる

3)しかし1996年あたりから利益率が下がった

4)これを打破しようとして「ユニクロ」「スポクロ」「ファミクロ」を展開しようとする

↑これは知らなかった!!

5)このスポクロ、ファミクロ計画は失敗・・・肝心のユニクロで欠品が起こり、ユニクロ1本に戻す

6)ここで登場するのは伊藤忠商事から転職してきた澤田氏。

7)澤田氏が指摘したのは以下の数点

*製造小売りがうまくいってない
*生産工場のコントロールがとれてない
*ABC改革(売れる商品を特定し、作る)

8)ABC改革は具体的になにか?
店舗の売り上げ情報→工場に対しストップ&ゴー

ユニクロの強さはこの作業を継続しているところにあるそうです

9)そして、今日、私がクリスマスセールで買ったフリースが要になります。

1998年に200万着売ったフリースは2000年には2600万着に

10)その後、2001年には
品番を絞ったために顧客が離れ(ユニばれというやつです)
2002年には野菜販売に手を出し失敗

↑このあたりの空気はなんとなく消費者としても覚えている

「え?野菜?」と思ったり、ユニクロ着ていると同じもの着ている人と
遭遇したりした記憶が思い出される。

11)その後、品番拡大
(たしかに、エヴァとのコラボや、映画監督とのコラボ、企業ロゴなどのコラボで
そうそう他人とかぶらなくなった。これは2001年の結果を受けての
方向転換なのか)

そして、2003年にヒートテックが出てくる。

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34歳である自分にとって、ユニクロの原体験は

いまのイメージとまったく違ったものだったのだ。

90年代前半、たしかにユニクロ(当時は英語表記だった)に

行った覚えがあるのだが、当時のユニクロの商品は

いまと全然違っていた。

結局、ユニクロでは買わず、デパート的なところで買い物すべきだな、

と思い、名鉄百貨店セブン館(現在は無くなった)に

電車に乗って服を買いに行ったものだ・・・。

そのイメージをどうやって改革したのか?はこの本のP86に載っていた。

ズバリ、このCMなのだそうだ(以下の動画、スマホで見れない場合はPCで)


返品の規制をゆるくしたり、クレームを積極的に取り入れることで

品質の向上にがんばっていた、という記録として

このCMを再見してみると意味がわかる!!

このような努力の甲斐があり・・・

いまでは、安いのにいい素材が使われているユニクロ。
柳井社長いわく「いい原材料を探すためには金に糸目はつけないから、
地球の裏側まで行ってくるように」なのだそうだ。

たしかに、今日来ているユニクロのセーター、

かなり安く買った覚えがあるが、何年着ていても暖かい。

ユニクロが原材料まで含めたSPAを完成させたのは2004~2005のことだそうだ。

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たしかに、これは、消費者の側から見ても、「なるほど」と思う。

ヒートテックの初出が2003年で、SPA完成が2004年~2005年。

思い出してみるに、このころから

「あ、ユニクロは値段のわりにいいぞ」と気が付き、

定期的に通うようになった記憶がある。
ただ、当時はロードサイドの大型店舗にわざわざ行くという感じだった。
(ここ数年は、ショッピングモール内に入っているので、便利になったものだ)

その後、リンチ監督とのコラボ商品を通販で購入したり
アニメコラボ商品を買うために通販でユニクロのものを取り寄せるようになった。

コラボ商品ってのはでかい。

2000年代前半、大学にユニクロのカーディガン着ていくと
「だれかとかぶるパターン」があったのだ・・・。
色までかぶるとまるでオソロ。

この画一的なイメージがさまざまなブランドとのコラボで破られたんでは。
リンチ監督作品とのコラボは以下のリンクに・・・

リンチ監督コラボやタチコマTシャツはそうそうかぶらない。

かぶってもちょっとうれしい感じ。

90年代前半の安いだけイメージ、
90年代後半のまぁまぁいいけど誰かとかぶってしまう、
フリースが流行しているから自分も買ってみる、
ヒートテックが出てから冬の寒さが気にならなくなった驚き、
2000年代後半の「ユニクロの服は何年経ってもちゃんと着れるし、
デザインもかわいくなった」
という気づき。

・・・・・・・・・・・・という推移をすべて経験している30代にとっては

この本は「読むと、合点がいく」感じがする。

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この本、人事や製造の裏側まで書いてあるので、びっくりするというか

「これはよく取材したなぁ」という感じがする。

内部マニュアルの厳しさや体育会系のノリであることは


噂には聞いたことがあるが、それがはっきりと言語化されている。

ただ、この本で指摘してある

「製造工場に関して納期が厳しくて

ユニクロ側が工場側にかなり無理いっている様子」は

今年、NHKの番組(ユニクロのバングラディシュ進出のドキュメンタリー)

で自ら明らかにしていたところでもあるので

隠しているわけではないと思う。
(もしかしたら、この本が出るのを見越して、
 先にTVで放映したのかもしれないけど・・・)

これだけ良い品質のものを安価で買えることの裏側にあるものとは?

知りたい人はこの本を読んで知ればいいし、

知りたくない人は知らなくてもいいかもしれない。

私は冷え性なので、ユニクロの衣服に素直に感謝しています。

ヒートテックのレッグウォーマーや、タンクトップやルームウェア、これらの

おかげでずいぶんと助かっています。

(以下の動画、スマホで見れない場合はPCで)




消費者が「得したなぁ」と思うぶんだけ企業は苦労している。

現場も苦労している。その苦労に感謝をしつつ、

ユニクロの衣服を大切に着ようと思ったのでした。

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次の課題

この本で、柳井氏は早稲田卒業後、ジャスコで修業しているということがわかった

次は、ジャスコ関連の文献を読もう

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