2014年1月19日日曜日

キャロちゃんと土屋アンナときれいなジャイアンときゃりぱみゅ、そして大久保さんへ<日本の盛り文化再考>

前々回、プリクラと自撮り文化について書いたら
http://riekonaito.blogspot.jp/2014/01/blog-post_17.html
複数の反応をいただきまして…
ありがたいことです。
反応をまとめていきたいと思います。
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まずは90年代女子代表レトロな緑さんからの反応です。

緑さん:プリクラといえば、小中学生くらいの頃に友人とプリクラ帳を見せ合いしてた覚えがありますが、高校に上がると作ってる子は殆どいなくなって、撮ったプリクラは財布や手帳に入れるor貼っている子ばかりでした。(私はまだ作ってますが・・)今の若い子たちのプリクラ事情というか、プリクラの行方が気になります・・。

私:いまのプリクラはネット対応になってるという噂を聞くので、ネットで使用する画像撮影スタジオと化しているのでは…。いまの若者の事情知りたいよね。
20歳くらいの人に聞いてみるかな。

緑さん:ちなみにメールで会員登録すれば、1~2枚は無料でプリクラ画像取れますよ~。それ以上は有料会員のみ可です。

私:えっ!そんなことになっているんですか!プリクラ画像をネットに取り込むのはどんな風にするの?

緑さん:携帯からメールに記載されたHPにアクセス→会員登録して画像取得→PCにデータ移す って感じです。画質は結構キレイですよ^^

私:すごい進化だ!

緑さん:あと化粧機能がすごいですね。髪色変えたり、カラコン入れたり、つけま・リップ・チーク・アイシャドウも出来ます。

私: 結局、西洋風に加工したいのかなぁ。

緑さん:髪色変えたりカラコン入れたりは、憧れでやるというよりかは、ネタで面白がってやってますけどね(笑)でも目をぱっちり大きくしたいとかって、西洋風なんですかねー。

私: ネタ!ネタなんだね。なるほど‼︎ ドラえもんのひみつ道具になんかそういうのあったね
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わかったことまとめ

*ネット対応が進んでいる

*美白どころか、化粧機能まで搭載していて、もはやプリクラの域を超えている。
(むかし、名古屋市科学館で『大顔展』という企画があり、
南しんぼうの顔芸の展示や顔に関する展示の他に、「PCに画像を取り込み
顔のパーツを変える」という展示企画があったのだが…たぶんそれに近い)

*私の世代のプリクラの「盛れた自慢」を見せ合うという感覚ではないようだ。
いまの若者は「自分をネタにしておもしろがる」という感覚を持っているようです。

*たぶん、「自分をネタにしておもしろがる」という感覚の一般化が
きゃりーぱみゅぱみゅのこのページが果たしたのでは。
http://ameblo.jp/kyarypamyupamyu/entry-10687370517.html 
きゃりーさんのブレイク寸前(2010年)のこの記事が重要なのでは。
「自分をネタにして、みんなでおもしろがる」っていうのは
SNSとブログが一般化してこそできることなので
ここらへんで旧世代との意識の断層があるのでは。

*我々(1970年代生まれ)は、
きれいなジャイアン…を



漫画の元ネタで読んでいるのだが
初見では「あー、こういうひみつ道具ができたら面白いのになぁ」
という印象を持った。

いまの若者は「きれいなジャイアン」を最初から
「ネットのネタ」として笑ってみてたはず。

*90年代生まれ世代は小学生の頃から
プリクラに親しんでいたので、使いこなせる。
ちょっと盛っていい旅ゆめ気分になるのも
盛りすぎて「WWW」となるのも
それをネットのネタにするのもTPOに応じて自由自在。
「きれいなジャイアン」に関しては
すでに「ネットのネタ」としてWWWと消化できる余裕がある。
このWWWの感覚を、プリクラや自撮りにも持ち込めている。
この「きれいなジャイアン」は
旧世代か新世代かをテストするロールシャッハジャイアンでは。

ジャイアンはさておいて…

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同世代からもご意見をお聞きすることができました!
わたしとだいたい同じ年齢の竹工家の初田先生からの意見です。

初田先生:プリクラと自撮りは似て非なるものなんだと、目から鱗が。個人的には「福笑い」の例えに笑いました。微妙に違う気もしますが、破壊力のある例え笑

私:あざっす!プリクラと自撮りとSNSはガールズの自意識と文化を変えたと思います(≧∇≦)

後で90年代生まれの若者に聞いたところ、我々世代の盛り自慢ではなく、むしろ自らの加工をネタにして笑いあうツールに変容したみたいです。若い世代は凄いっす。たぶん、きゃりーぱみゅぱみゅさんあたりが転換点では。もしくはきれいなジャイアン。

初田先生:複雑なのか単純なのかわからない遊戯ですが、日本独特っぽいですね。続編をお待ちしております。


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ここでわかったこと…

*初田先生のいう「日本独特」というキーワードが大切だということ。

たぶん、欧米では自撮り写真あるけど
「盛る」ってのはちょっと違う気がする。
appleのCMの「顔見せ」「私はここに生きています」
の役割を果たしているだけであって、盛っている気がしない。


appleのCM↓
(以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで)

わたしはここにいます的CM
顔見せ的な感じ

*むしろ逆に日本は何を目指して「盛っている」か?
といえば 欧米人の少女を目指して加工しているような… 

*思えば、かつての少女雑誌『ひまわり』に
「押し入れをいかに西洋風のクローゼットに 改造するか?」という特集が
大真面目に組まれていた。 いま思えば、ちょっと笑ってしまうのだが…
和室を洋室にしたいという切実な想いがそこにはあったのだ。

 この「和室を洋室にしたい」という精神性が
 「プリクラ」と「自撮り」に反映されたのでは。 

日本の欧米化はすすみ、
押し入れではなくクローゼットが作り付けになった。 
押し入れも庭も西洋風になったのに、
やはり、アジア系の容姿はそのままなのだ。
だからこそ、きれいなジャイアンマシンが必要とされたのである。
(個人的にはアジア系の美がもっと高く評価されるべきだと思うが。
 スーパーモデルのTAOさんが海外で評価されているのは
 アジアの美が評価されているからなんだと思う)

高畠華宵氏までは「東洋の美」を積極的に描こうとしているのに http://riekonaito.blogspot.jp/2013/01/blog-post_3836.html
中原淳一氏からは「どうみても西洋風の顔立ち」のイラストが多い。
  http://www.junichi-nakahara.com/gallery 

少女雑誌の「キャロラインケネディ」の少女時代の特集も
「欧米の女の子はかわいい」と思う刷り込みになった。
 キャロちゃんに憧れた旧世代から時がたち、
1970年代80年代生まれの「欧米への憧れ」の源泉と
なったのはハーフモデルの台頭であった。

ロシア系ハーフ土屋アンナ氏の10代の美しさは
歴史に残るものであったと思う。

この頃、ニナミカの写真展が全国行脚しており、
私も名古屋高島屋で写真展を見て、
あまりのアンナちゃんのパネルのかわいさに
つい、ニナミカグッズ(中途半端すぎて何につかっていいか分からない小袋)
を買った記憶があります。

当時、歴史的な記録として手元に置いておこうと買った
写真集ANNABANANAはいまだに読み返すが…





















アンナちゃんの子供時代の写真は涙が出るほどにかわいいのである。
日本のガーリーカルチャーの源泉ってたぶん、ここにあるんだと思う。
























西洋の幼い女の子のかわいさたるや、
言語化せずとも
これをみれば「かわいいなぁ」と言わざるをえない。
 西洋の女の子がフリフリしたお洋服を着ていたら
もはや全世界は思いのままなのでは?と思える。
この「シャーリーテンプル的全能感」
努力では獲得できないものだが、
洋服の方はお金出せば買える。

シャーリーテンプル的全能感が
怪物だと指摘していた作家がダリなのでは
http://atokore.com/recipes/p/485


 知らない人からも飴をもらえるような人生。 

・・・それをこの感じるんだ。
(いや、実際にこれを味わってしまい、その後、
 右肩下がりになる子役は数多くいるのだが)

例・ジュディガーランド:http://homepage3.nifty.com/housei/subpage10.htm

日本のハーフモデル、土屋アンナの事例は…
学生時代女子にいじめられる→強くなる→
ロック→DQN化→ 女子に憧れられるキャラに
→さらに強くなる→それが芸風に →無人島サバイバル企画くる→
→魚を獲る→サバイバルでさらに強く←イマココ
…という人生が展開されたわけなので、
他人にもらう飴と同じくらいの苦労があるだろうが…
それでもいいからこの女の子になってみたいと
思わせる一枚の写真である。

注)土屋アンナ氏のロック化転換期
(以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで)

















モデルの武田久美子が子役時代に
雑誌の表紙の仕事をハーフモデルにとられてしまい、
ハーフモデルへのコンプレックスがその後も抜けず、
海外の方と結婚し、いまではかわいいハーフの娘さんがいると
本人がTVで言っていたが…
メディアから入ってくる西洋の女の子のかわいさが
日本の文化を独自のものに変えたような。

というか、鹿鳴館時代から
それはあったのでは?という
説は以前にここで書いた
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/03/blog-post_27.html

しかし、日本人の場合、
顔のコラーゲンの量が欧米の人よりも分厚いため
「老けない」という利点がある。

だから、海外勢から見たら
「日本の女性はカワイイ」
「大人でも童顔」という面もあって…。
海外で日本のカワイイカルチャーがウケるとしたら
そこらへんの魅力にあるのかも。

要するに、隣の芝生は青いんだ。
青いがゆえに、隣の芝生を取り込んだ独自の文化が生まれる。

(私は海外勢が日本の文化を曲解した感じの
 をさらに作品化した須田ゲーのノーモアヒーローズが好きです。
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/12/2.html

日本の女の子は西洋の女の子のカワイイを目指し、
魔法の機械、プリクラで盛った。

だからこそこんなツッコミが出てきた。
(以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで)


しかし、90年代生まれからは様子が違ってきた。
「そんな盛っている自分オモロー」って笑い合える空気が
広がった。オモローを一般化したのはきゃりぱみゅだ。たぶん。

いや、その前にギャル文化圏で「自分オモロー」的な
空気があったはず。(マンバとか)
その渋谷のギャル文化圏の「自分オモロー」を
原宿系の「閉鎖的マイワールド」的な世界に
持ち込んだのがきゃりーぱみゅぱみゅだ。
きゃりーさんの手腕が素晴らしいと思うのは…
http://ameblo.jp/kyarypamyupamyu/entry-10687370517.html 

オモロー9割、マジでかわいい1割を混ぜていることにより、
「こんなかわいい子がこんなことまでしている」という
マーケティングができていたのだ。

我々世代までは
「あ、この人盛ってる…」と思っても決して
「誰も指摘してはならぬ」
壁があった。デリケートな問題だったからだ。

これくらいデリケートだった。(以下の動画参照)
以下は「誰も寝てはならぬ」

それが、いまの世代は「盛ってるW」の「W」を
共有しているので、なんかあかるくカラっとした空気になった。
(いや、でも個人差もあって、指摘してはならぬ…という
空気を醸し出している若者もいるのだが)

でも、もはや、そんな難しい自意識の問題を考える必要はない。

最大限の自分磨きを惜しまず、
芸を高め、よく働き、求められたキャラを全力で出し切る
大久保佳代子が社会的に評価されたことは大きかった。
http://news.mynavi.jp/photo/news/2013/11/27/144/images/002l.jpg

大久保さんがスターに:http://riekonaito.blogspot.jp/2013/06/7.html

大久保さんも壇蜜もアジア系の美である。
壇蜜は黒髪だしアキタコマチのCMに出ていたり
日本舞踊を披露したりして
そこがむしろ新しく見えた。

紅白の壇蜜&藤あや子


美貌や若さ、西洋的な美が評価されていた時代から
アジア的な顔立ち、下積みや努力、
精神的な強さが評価されている時代になりつつあって
たぶん「盛る」文化は
今後はあまり盛り上がらなくなるのではないか?
と思う今日このごろです。

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