2014年1月2日木曜日

太宰治『駆込み訴え』(青空文庫)

『哲学はランチのあとで』の中で

映画『アマデウス』のことについて触れておりますし…

映画アマデウス予告編動画、
以下、動画がスマホで表示されない場合はPCで

あじくりげの映画コラムでも
触れたんですが…(以下はコラムのときに描いた挿絵)


モーツァルトとサリエリの関係性って
もっと違う角度から掘り下げられるのではないか?
・・・と思っておりました。

そして、出会ったこの本。











映画アマデウスを聖書で掘り下げている章があった。

この本のP112の解説が面白い。

映画『アマデウス』=モーツァルトとサリエリの関係を
イエスキリストとユダに
重ね合わせて描いた映画・・・
という「ストレートな解釈」よりは、
イエスキリストとユダの関係性で二次創作した
太宰治の『駆込み訴え』という短編小説を紹介し…
さらに、その関係性を映画『アマデウス』に重ね合わせてるという
段階を踏んだ解説なのだ!
だから、わかりやすい。

以下、私の補足コメントなど===
聖書を読んでいると、ユダの心理って
こじらせすぎてよく見えなくなっているけど
愛憎入り交じりすぎて
もはや錯乱状態なんだろうなぁ、とは思う。

思うんだけど、もやもやとしてよく見えない。
見えないけれど、ユダ側から見たらさぞかし
いろんなものが見えてくるに違いない、とも思う。

そして、その裏側から見えた者を
日本で作品化した人がいたのだ。

それが太宰治。

太宰の作品は、青空文庫(つまりタダで読める)になっているので、
このリンク先から読んでしまえばよかろうモン。

ここで読める!!
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/277_33098.html

福音書ができた経緯は以前ここに
まとめたけどhttp://riekonaito.blogspot.jp/2013/12/blog-post_28.html
弟子が書いた福音書は
信仰ありきで美しすぎ、信仰の対象にはなれど
人間くさいところがない。(聖書だから、あたりまえだけど)

そこで…

太宰治の『駆込み訴え』を読むと、聖書をいままでと
ちょっと違った角度からも読むことができる。

読むのがめんどくさい人は、朗読YOUTUBEで読めるので
これで聞いてしまえばホトトギス。

以下の動画、スマホで表示できない場合はPCで

そして、この作品を
さらに映像化した作品が西川監督。
http://www.telecomstaff.co.jp/blog/nowmaking/001231.php

たしかに、言われてみれば
この関係性、少女小説っぽいんだよなぁ…

太宰が『女生徒』で既に現代日本のカワイイという感覚を
描いたことは知られている。

が、逆に、太宰が書いたイエスとユダの関係性を
女子学生のこの関係性http://riekonaito.blogspot.jp/2013/03/blog-post_28.html
に見立てて、それを映像化するなんてことは
誰も思いつかなかった。
思いつかなかったけど、この表現が「わかりやすい」と思う。

聖書を裏から読むと、ここに行き着く…なんてことは
やはり西川監督だからできたことなんだろうなぁ。

そういえば、西川美和監督作品との出会いは『ゆれる。』だった。

あの作品には度肝を抜かれたなー

旬だった頃のオダギリジョーと
まだ売れていなかった頃の真木よう子の
関係性に、東京と地方の格差が絡んでいて
あの映画はいま見ても「新しい」と思う。

特に、オダギリジョーと香川照之の関係性を思い出すと
あの関係性の複雑さと「それを超えた赦し」は凄かったなぁ、と思う。
映画『アマデウス』のモーツァルトとサリエリの関係性が
至極シンプルなものに思えてくるほど。

『ゆれる。』のラストシーン、香川照之の顔。
あのシーンを超える「赦し」のシーンには
未だ出会ったことがない。

しかし、西川監督作品に期待しすぎて『ディアドクター』を
劇場に見に行き、「これじゃない感」でいっぱいになった思い出から
どうも二の足を踏んでしまうようになったのだが…。

西川監督は夢で見たシーンを軸に『ゆれる。』をつくった。
要するに、啓示があって、その後から作品が付いてきたような映画。

ああいう作品をもっと観たい。

つまり何が言いたいかというと、イエスとユダの関係性は聖書では
なかなか見えてこないけど奥深い。
それを原型にした二次創作的な作品は『アマデウス』『駆け込み訴え』など
があるんだけど、その関係性が薄いものに見えてくるほどに
映画『ゆれる。』の兄と弟の関係性は深いのでは?と思うということです。

というか、いま気がついたんだけど、
西川監督って聖書モチーフをアレンジできる才能があるんだから
逆に、『ゆれる。』は『旧約聖書』のカインとアベルが
原型なんじゃないか?とも思えてきました。

以下の動画、スマホで表示できない場合はPCで



というわけで、次回は旧約聖書の解説書を読むよー

あと、ギリシャとローマのほうも。

内藤理恵子の読書道:記事ラベル

宗教 鷹の爪 ガールズカルチャー 哲学 若者文化 仏教 映画 文化人類学 ゲーム考 社会学 キャラクター文化 月刊住職コラム連載 ヤンキー あじくりげ映画コラム連載の掲載報告 アニメ ジェンダー 2014現代文化 仕事について 2014年「世界の宗教」講義録 中外日報シネマ特別席掲載のご報告 90年代サブカルコミックエッセイ ヲタク文化 消費文化論 2012前期哲学(火曜)講義録 2012前期現代文化(木曜)講義録 対談シリーズ テン年代自分崩しの旅 脱力系ネタ 音楽 新聞・雑誌掲載関連 漫画考 2012前期哲学(月曜)講義録 小説 2012後期倫理学(金曜)講義録 2012後期哲学(火曜)講義録 心理学 自分探し 迷走コミックエッセイ 雑学 2000年代自分探しコミックエッセイ 2012後期社会と企業講義 2012前期社会と企業(水曜)講義録 2012後期スポーツと企業講義 2013前期文化人類学(火曜)講義録 とびださない!どうぶつの村 研究論文関連 2013前期 社会と企業 講義録 2013前期現代文化講義録 ポストモダン 日記 美術 2013哲学講義前期 現代思想 1990年代生まれの謎 企業 実用 倫理学 KAWAII文化 アイドル考察 スクールカーストについて ツインピークス祭 ドビ子の微妙な冒険 リンチ監督 旅日記 映画バカヴォンの予習のためにウパニシャッドを読む 私の体験談 そもそも教育って何なんだ?論 インテリア スポーツ美学 ドビ子博士GOを目指す 古墳ギャルコフィー 理恵子のお片付けダイアリー 純喫茶の「純」とは何か 『必修科目鷹の爪』読者限定☆リンク集シリーズ イカ部 オカッパ部 ジャバラネットナイトウ(おすすめのモノのご紹介) 名古屋 経営 経済 いじめ問題 ふつうの日記 まど☆マギ 似顔絵師ドビ子の放浪記 月刊住職連載 さんぽ日記 内藤理恵子イラスト作品集 読書について 『少女革命ウテナ』考察 まとめシリーズ 手芸キット レポートの書き方 寄稿文 ドビ子連続ネット小説「塩辛いちゃん」 何か間違っているオシャレ道 別冊spoon.34 散骨 松田優作ファミリー TV出演ネタ 2013年後期 哲学(火曜)講義録 写真 初音ミク×般若心経 構造主義 買い物道 わび・さび ドビ子が書評を演じます ドビ子アナザーワールド ラジオ出演ネタ

この窓の右端の▼をポチッとするとタイムトラベル