2014年4月30日水曜日

鷹の爪EX第3話「戦う君へ」感想

前回の鷹の爪EXのお話が
あまりに良すぎて
変に掘り下げるのが畏れ多いため
そのままにしようかと思ったんですけど
もし一人でもブログ経由で
ニコニコ動画にアクセスして
この鷹の爪のお話を見てくれる人がいたら
いいなぁと思ったので
自分なりに考えてみることにしました。



というかストレートに「いじめ問題」に
切り込んだなぁ〜と思いました。

いじめ問題に関しては過去に何度か取り上げました。

過去にブログにまとめたものがこちら

「正義の上に道がある」という方法について自分なりに書いた(おすすめ)
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/05/blog-post_13.html

内藤朝雄さんの研究
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/blog-post_5692.html

サマルカンドさんの研究
http://riekonaito.blogspot.jp/2013/06/neo-blu-ray-box.html

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考える順番としては、
内藤朝雄さんの本で
http://riekonaito.blogspot.jp/2012/09/blog-post_5692.html

群生秩序という言葉を知ることから
始めると良いと思います。

人間が集団が形成すると、必ずや、揉める。
人間がグループになると
そのなかに神も悪魔もわいてくる…という
「マイナス」から出発して考えたほうが
いいかも…

ってのは、「集団が形成されても
何事もエラーが起こらない場合」を想定してみると
それは、伊藤計劃の『ハーモニー』のラストになってしまう…
(自意識すら消えてエヴァの人類補完計画後みたいになる)




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脳外科の氷川博士に聞いたところ
脳の中では「方向」「位置」を認識する部位と
差別感情を持つときに動く部位が近いそうな。
(うろ覚えだけど、たしかそんなことを聞いたような)

そこをベースにして考えるとして…
もともと人間には方向を認識するが如く
他者と自己との位置関係を自動認識し
相手に対し優越感を持ったり差別感情を持ったりして
生きているのかもしれない。

しかし、そこらへんの原初的な脳の
働きを超えて動ける人間がいるとしたらば
その人間の中の「信仰」ってのが鍵になってくると思う。
「信仰」で「動物的な脳の働き」を超えて
慈悲や隣人愛を軸として動けるようになるから。

特定の宗教を推すわけじゃないけれど、
参考までに三位一体の「聖霊」考察を貼っておきます↓
http://riekonaito.blogspot.jp/2014/04/blog-post_30.html

でも、もし、完璧なキリスト教的世界が
現世で実現したとしたならば
それは、もう天国であって、それを保つために
常にエラーを排除し続けることになり
無理ぽ。

人間の想念がダイレクトに反映される現世が 来たと(仮)で
仮定して、その世界の中でエラーを
排除し続けていくというアイデアを
エンタメにまで高めたのが
『新世界より』だったんだけど…



個体差によるエラーを極力排除していく世界観は
善なのか?悪なのか?といえば、
「答がでない」(むしろ偽善的な悪?)
ってことを、とことん追究していくこの作品。

結局、この世が現実の世界である限りは
生き物(もちろん人間を含む)には
個体差が出てくるから
個体の個性が中間集団から離れれば
群れの中で攻撃対象になったりする。
離れすぎた場合は攻撃対象にはならず
崇拝の対象になりえるけど。

ちなみに、小説を読む時間がない人に
手っ取り早く説明するなら
この曲が良いと思う。

The Smiths のDeath Of A Disco Dancer↓

(以下のYOUTUBE、スマホで表示されない場合はパソコンで)
この曲は「自分の一番好きな曲」として
挙げている曲なんですが、
なぜ、この曲が好きかと言えば
愛と平和の世界が実現できたら素敵だけど
「ただし来世ならねW」とユーモアを持って
現世の限界みたいなものを描いているからです。
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いったん話が離れすぎたので、また元に戻すと…
鷹の爪第3話では「服が変」ってことで
少年がいじめられていました。
というか、いじめる側のほうは理由は何でもいいわけで
それこそ群生秩序というやつです。
この「ノリ」みたいなものに
乗り遅れて自分がいじめられるのが
怖いと思う…実は心の弱い方が
先んじて、いじめをするわけです。
ちなみに、この短い時間の中に、
未成年同士による悪ノリの苛めと(上記)と
↑コミュニケーション操作系の
いじめ(無垢に見える未成年という立場を利用して
総統があたかも悪者のように仕立て上げる)
を両方入れているところが クリエーターの手腕だと思います。

どっちかというと性質が悪いのが
コミュニケーション操作系のいじめで、
こちらは本当に分かりにくくてこじれやすい。
オトナ同士の苛めはたいてい後者ですがね…

いずれにしても、いじめに遭うと
たいていの人は面白くはない。
生きている意味がわからなくなる…
というのも理解できる。
結局、このお話は、吉田主任の仮装含む大活躍により
「隣人愛」で生きるモチベを
取り戻した少年ってところで終わる。

でも、いじめっ子はいじめっ子のままで
変わらない。これはいいのでしょうか?
いじめっ子は懲らしめないとだめなのでは?
という一抹の疑問も残りますが、
それをいじらないところに「諦め」というか
悟りのようなものを感じました。

というのは、個別にいじめっ子を懲らしめても
まやもや集団の中に群生秩序が発生して
いじめられっ子のターゲットが変わるだけ。
それこそ伊藤計劃の『ハーモニー』の
ように脳の制御機能という根本からいじらないと
いじめは完全撲滅しない…。

鷹の爪EX第三話で少年が、
いじめられていて希望を失っている状態から
吉田主任の奮闘により
「隣人愛」に目覚めて終わるシーンで
思い出したのが行天春彦というキャラクターでした。

行天について詳しくはここで↓

↑この映画を観て思ったのは、
行天くんにも「転換点」(自分の殻に籠る→隣人愛)
があったはずなんだよなぁ…ってことです。

両親に虐待され、学校では苛めにあい、
行天の少年時代は散々なものでしたが
成人後の彼はチワワを助けることや山下君ですら
許すことで、それを「生きる意味」にすることを
自然にしていた。
(両親に関しては許せなかったけど、それも多田との
 交流で克服した)

一方、多田は子供の頃に「いじめっ子」の側だったけど
家族の喪失によって、やっと人の痛みがわかるようになった。
いじめっ子に対しては、総統が言葉で
説教したりするくらいでは
何も変わらないんだと思う。

それこそ、多田が経験したような
喪失を経験することが必要かもしれないし…
でも、リアルに喪失を経験する必要までは無い。
リアルな喪失なんてダメージが大きすぎる。

だからこそ、いじめる側に気づきをもたらし
いじめられる側に希望ももたらす
アニメーション作品や映画作品のような
芸術作品が必要とされていて、
それが鷹の爪EX第三話「戦う君へ」なのだと思います。

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