2014年8月14日木曜日

【シリーズ3・ヤン序を読む】『ザ・ストリートスタイル』(高村是州)✖️『ヤンキー文化論序説』

注)これまでの流れは以下の中間報告書でご確認ください。


ヤンキー論考察中間報告
http://riekonaito.blogspot.jp/2014/08/blog-post_13.html


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というわけで、中間報告の続きとして
この本の都築響一氏の
「ヤンキーは死なない」の
章から続けます。

『ヤンキー文化論序説』






























1)都築氏は他の本で名古屋をバカにする、というか…
「名古屋を日本の脇の下」などなど名古屋を見下す発言を連発されて
いた御方なので、愛知県民としては
未だに根に持っているのですが…

都築氏が名古屋をバカにしていた書籍は以下

その怒りを抑えつつ、読まなくちゃならないので
たいへんだこりゃ…しかし、それでも都築氏の担当章
(というか対談)はたいへん有意味であると
認めざるをえない…

2)都築氏がヤンキーを的確に表現していると思われるのは
「表現の面でまったくマイノリティ、でもサイレントマジョリティ」
って部分。

3)デコトラドライバーと族文化が「違う」っていう指摘

デコトラ:むしろチャリンコ改造→デコトラ(すごく真面目・家庭を大切にする)

ヤンキー:バイク→クラウン改造など

4)というか、改造車の文化は世界中にあるじゃないかという指摘

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成美弘至氏の章へ「ヤンキー・ファッション 
過剰さのなかの創造性」

1)ここにきてやっと本格的に「ファッション」の話題に
なる。成美氏がヤンキーファッションをどのように分析しているか?
…を以下に整理。

リーゼントにアロハ:戦後の不良少年の文化

学ラン:学校へのアンチ(改造学ランのことかな)

ドカジャンやジンベエ:中流志向へのアンチ

革ジャン・ジーンズ:ロッカーやバイカー

特攻服:悲惨な戦争のシンボル

↑これからの組み合わせで70年代中流社会へのアンチを表現したとの分析

2)しかしながら初期はそれほど派手でもなかったらしい。
特攻服が正装になったのは80年代のこと。

3)ここでキーワードとして出てくるのが「異化効果」
強そうなスタイルに弱々しいもの(ぬいぐるみやファンシーグッズ)
ダサイものを組み合わせる事により「得体がしれなくなる」
っていう効果があるらしい…

4)ここで比較対象としてパンクを出しているところが
わかりやすい。そしてパンクとどこが違うか?
についても明確に示している。

5)しかしこの論、宮台氏の
「終わりなき日常をまったりと生きる」…を締めくくりに
してしまっているため
それまでの鋭い考察が、
アッという間に宮台色に染まってしまうのであった。

6)しかし、これからまた格差社会が過酷になれば
若者達はまた反骨精神を表に出すだろうが
そのときはまったく違うタイプのものになるだろうとの
予言も出ているのが希望だし、
現在「それが何なのか?」を
考えてみるのも面白そう。

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以下、私の補足

成美氏のいうところの「戦後の不良少年」というのは
以下(太陽族)のことかしらね。


革ジャンとかはこのあたりかな

成美氏のヤンキー論の個性はなんといっても「異化効果」を
あきらかにしたことだと思う。

「家庭環境ゆえに癒しを求める」っていう斎藤環氏の分析よりも
「異化効果で得体の知れない感を出している」っていう
分析のほうが真っ当だと思われます。

この異化効果をもっとも効果的に使っている人が
きゃりーぱみゅぱみゅだと思うんですよね。

彼女、カワイイに「コワい」を入れたり「ダサイ」を入れたりして
得体の知れなさを醸し出すことに大成功した人であります。

きゃりーさんの異化効果

あと、6)の「違った形での反骨精神」なんだけど…

いまとなっては反骨精神が
わかりやすくストレートに出ていない可能性があるので
拗くれた形で出ているか(そこらへんは細分化できると思う)
もしくは「反骨精神」という言葉そのものもわからない層が
出現している…の両面があると思われます。

いずれにしても、旧タイプのようにストレートに
反骨精神を出している人たちで、なおかつ
「かつてのスタイルとは違う形」で世に出ている集団としては
「切腹ピストルズ」が思い浮かぶんだよなぁ…

以下の切腹ピストルズのPV、スマホで表示されない場合はPCで

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以下、さらにワタクシめの補足
成美氏はファッションの研究を専門にやってきた方なので、
その方の論だとなると、鵜呑みにしがちなんだけど、
やっぱり、そこらへんも自分の頭で再考しなくちゃならないと
思い、この本を読みました。



というか、成美氏は旧世代のヤンキーの服装には言及しているけど
「いまのヤンキー」のファッションにはまったく触れてないのね…。

というか、都会に住んでいる人にとってはめったに
見かけないとは思うんだけど、
リアルな現在進行形のヤンキーファッションは
以下の動画の千秋先輩の服装だと思うわ。
(迫力のあるデザインジャージ)
以下の動画、スマホで表示されない場合はPCで


というか、昨日もこの千秋先輩のジャージに
そっくりな服装
(黒地のジャージに金のデザイン+紫のクロックス)
をした少年がママチャリに
乗っているのを見ました。

一周回って、この動画のコスプレをしている
可能性もなきにしもあらずなんだけど
たぶんそれはなくて
こっち系の服装が常に(少なくともここ十年は)
トレンドなんだと思う。

しかし、この謎のジャージの発展については、
誰か情報持っていませんかね??
(大須の服飾店の歴史に詳しい人募集)

さすがにガルフィー君をくっつけている人は
2011年以降見ていませんが
ガルフィー君の服をマイルドにして
キャラをドクロに代えたような服を
頻繁に見ます。

このヤンキーの「謎ジャージ」に関しては、
ロッカーズでもなけりゃ
太陽族でも無いと思うわけで…

あえて『ザ・ストリートスタイル』を参照して
考え込むならば、

日本の田舎のヤンキーは
P166の「オールドスクール(1983〜1988)」のスタイルを
頑なに守っているような気がするんです。
剃り込みも、オールドスクールのスタイルに入っているし…

それにP136の「ファンク(1970年代初期)」の
「白人の価値基準を超越したスタイル」
が混ざった印象があるんだけどどうなのかなぁ。

甚平の楽チンさに黒人ファッションを取り入れたものが
田舎のヤンキーのファッションの凄いところだと思うだけど。

いずれにしても、「ダボダボで楽」「ジャージがベース」
なおかつ「反骨精神も表現」している
現在の田舎のヤンキー服は
機能性と精神性、そして完成度ともに
評価に値するし、
もっとファッション界も評価していいと
思うんですよね…無理か。

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