2014年8月20日水曜日

【シリーズ・ヤン序を読む8】+映画『恋の渦』の感想も

ヤンキー論考察中間報告
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+昨日の反応・考えたことなど

しーもあさんからの意見
言うまでもないですが、宮台さんが必死こいて分析してた
何かが今の若い世代には前提と言うか折り込み済みですからね。
この若い世代というのも私から見ると三十代後半にもその特徴が見られます。
そのひとつとしては古典的価値への興味の薄さですね。
かと言って対抗価値を出すとかそういう傾向も薄い。

このしーもあさんからの意見を受けて、
「何かのヒントになるかもしれない」という
ことを思って、以下の映画を夜分に鑑賞いたしました。
(以下の『恋の渦』の予告編、スマホで表示されない場合はPCで)


…と、この映画を観て、しーもあさんの意見が
腑に落ちる感じがしました…。

この映画が2013年に「あるある話」として
共有され大ヒットしたんだよねぇ…。

この映画、邦画の希望の星だと思うわ。
インディーズで数日間で撮影して、
無名の役者で撮影して、
あきらかに低予算で、
それでいて圧倒的にリアルでしかも面白い。

というか、これを観て、改めていまの
ヤンキー層の共有する
世界観(これが現実かどうかはさておき
「あるある話」として
ウケたってことで「ある程度の共通基盤」として
考えていいと思う)
を鑑みるに、若者と対話しながら調査してた宮台氏が
ある時から「やめよう」と思った気持ちもなんとなく理解できた。

とはいえ、「いまの若者はこうだ」と
レッテルを貼って諦めて、そこで完結してしまうよりも
「なんでこうなった?」を追究して突破口を見つけることも
必要かと思いました。

======================
かにくん(郊外在住・大学4年生)からの意見

 かにくん:どの学者を見てもAEONの文字が・・・。

私:じゃあ、かにくんがAEONより面白いと思う場所はどこ??

かにくん:眼鏡市場とカラオケです。

私:じゃあ、イオン<ディズニー<眼鏡市場でOK?

かにくん:イオン<眼鏡市場<ディズニーって感じですかね。

私:ってことは、やはりディズニーがあればディズニーに行くけど
それが近くにない地方だとAEONで妥協している感じかな。
でも、ディズニーって何がそんなに特別なの??

かにくん:夢と魔法ですかね。USJだとその辺は徹底してませんし、
徹底させる気もないと思います。

私:なるほど…。
======================

今日はこの本のP174〜を読みます。


























宮台真司
永江朗
酒井順子
都築響一
成美弘至
近田春夫
磯部涼
森田真功
暮沢剛巳
五十嵐太郎
宮台真司(2)↓ここまで読んだ
=================
阿部真大↓ここから読まなきゃ
大山昌彦
飯田豊・南後由和
速水健朗
後藤和智
斎藤環
飯田豊

まず、阿部真大氏の論ですが…
「次章の大山氏の研究の紹介」と
漫画『BAD BOYS』のシーンでヤンキー文化を語り、
その漫画話の後の流れの延長線上に
リアルな高卒者の就職決定率のデータの
推移を入れたというものでした。
彼の論の締めは「ヤンキー文化が衰退し
逸脱した若者はどのような文化をつくりだすのか」
というもので、
そこを調査してくれればいいのに…と
ツッコミたくなりますが
その調査がたぶん以下の本になったんだと思います。


しかし、この章は全体的に見て
次章の大山氏の章の推薦文的な役割かな…と思ったので
次章に移行します。

大山昌彦氏の章==================

と、思ったら大山氏の章に関しては
既に以前にブログに書いてたことを思い出しました。

その時の記事は以下になります。

↑ちなみにここに描かれている現象は2000年に消滅したそうです。

というわけで、次の飯田豊・南後由和の章にいきます==========

豊田・南後の論の素晴らしい点は「落書き」という
点に絞ったことでしょう。ヤンキー文化全体を捉えようとして
むしろ「しっぽすらつかめない」状態に陥るよりは
「落書き」という枝葉から全体像をつかもうとする試みが
斬新だと思いました。

↓このサイトが一番わかりやすい

しかし、落書きをする若者(NY風にいえばグラフィティライター)
の「生の声」みたいなものが全然出てこなくて(公共の場に
落書きするのは軽犯罪法に抵触するものであるし、
そのような当事者に直にインタビューするのは
困難だとはわかっているけれども…)
現代の落書き(グラフィティ)に関して、外部から
印象を書いている範疇に留まっているのが惜しいような。

でも、外部からの分析でも、読みがいはあった。(以下の点など)

*現代の「インドア郊外」の概念の説明

*かつてのヤンキーには「学校の体育館の裏」
「神社の境内」「夜の公園」など「裏の居場所」があった

*たまり場が「裏のイメージの場所」から
ロードサイドの店舗やコンビニに移行したが
いずれも「裏」のイメージではない。

*グラフィティライターは「インドア郊外」の延長線で書いているだろう、
そこに外部も出口もないだろう…という推論で終わる。

私の感想=====================

今回読んだ3章のうち
「ちゃんと内部にコミットして書いている」
のが大山氏の章だけだった。
研究者がコミットするのが難しい研究なのは
わかるんだけど、「推論や漫画分析の範疇の研究者」と
「リアルを研究した研究者」の「差」が凄くついている
分野だなぁ、という印象です。

ちなみに、グラフィティアートに出口はない的な結論も
ちょっと違うと思う。出口としては以下の2例がある。
美術館での展示、商業としてのグラフィティアートでの成功である。
(以下リンク)

水戸美術館(2005):http://www.arttowermito.or.jp/xcolor/xcolorj.html

ちゃんとアーティストとして活動している御方も

だから、「出口がない」と決めつけるのは良くないし、
どんな分野でも「努力して世に出てくる人は出てくる」っていうのが
正解だと思う。

もちろん、公共物への落書きは、軽犯罪法に触れるし
決して肯定してはならない。

しかしながら、この分野において美術界が評価したり
商業的に成功したカリスマも出てくれば
美術大学に進学できない環境でも
アーティストになる可能性が開かれるわけで…ゆえに
法に触れない方法、たとえば
「取り壊し予定の建物」を許可を得て活用する
ワークショップなどを開けば
ヤンキーアートの可能性も広がるのでは…

ただし、もし有名になったからといっても
やはり公共物への落書きはしてはダメ!↓

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