2015年1月4日日曜日

新春サブカル対論〜はやひでさんと松島どのをお招きして〜

あけましておめでとうございます。

サブカルに関する話題はしばらく
熟成(もしくは燻製)させておこうかと
思ったんですが
当時のサブカルシーンをよく知る方
2名から貴重な証言を得て、
それが流れてしまうのはもったいないと思い
ここに記させていただきます。

お題は「そもそもなぜサブカルは美味しそうに見える
(もしくは過去形で見えた)のか」です。

なお、このお題に結びついた
ブログ記事はこちらになります。

サブカルはどこから来てどこへ行くのか
http://riekonaito.blogspot.jp/2014/12/jpop.html

まず一人目のゲストはやひでさんです。

はやひでさん:サブカル=「うまくいけば楽してオイシイ感じ」って
いつの時代からついてきたんだろうなぁ・・・。

私:あ、そこですね…「サブカル=楽しておいしい」って

いつから始まったんだろう??
ウィスパーボイスの歌手あたりじゃないですかね??
ささやき声で評価されたら美味しいですもん…
私だっていくらでもささやきますよ。
ささやき女将と呼ばれてもいいです。

はやひでさん:ああ、そのころですか。
ウィスパーの出現も音楽的に文脈があったんですよ。
例えばポップミュージックで、
新しい流行を生み出そうとするモノは
カウンターカルチャーってくくりで良いんでしょうか?
であればウィスパーも英米的なものではなく、

欧州的なものを持ち込んだ結果なんですよ。
それを場所と意図的にくっつけて括ったのが「渋谷系」です。
ポップミュージックもすでに上位文化な気がするので、

その一部がサブカルになるってが個人的に違和感を感じちゃう世代です・・・。

私:なるほど〜!!カヒミカリィがちびまるこちゃんの
アニメソングになった時点でカウンターではなくなったんですな。

ポップミュージックがすでに上位文化なのはわかります…
さっき、きゃりーぱみゅぱみゅがレコード大賞出ているの見て思いました。

あと欧州的って…あのシャバダバダ〜ってやつですね!

はやひでさん:わ!カヒミ、ちびまる子ちゃんとかうたってたんだ・・・。
そりゃ、カウンターじゃなくなるよね(苦笑)

私:雑誌エイチに出てたカヒミカリィとか、
そのへんのカルチャー誌の夢幻の世界に
魂の半分を持って行かれました。
最近だと小松菜奈ちゃんの空気感が
90年代カルチャー誌の懐かしい香りがして好きだったりします。

はやひでさん :そうそう。60s-70sフレンチポップとか
スウェディッシュポップとかの輸入だったんです。

小松菜奈ちゃんですか、いいですね。心持ってかれそうww。
やはりメインカルチャーは20年1サイクルですね。

私:いまはササヤキ声とヒップホップを
あわせたようなdaokoさんに夢中です。
なんだかんだ言いつつサブカルは楽しいというのが本心ですな…

はやひでさん:
「メジャー化したら、もうサブカルではない」って基準が自分の
サブカル感だったので、世の言うサブカルとズレてるのかもなぁと
しみじみ認識しました。

私:でんぱ組はサブカルのメジャーって感がアリマス

はやひでさん:あぁ、なるほど。メジャー化しても出所が
サブカルならカテゴリーが消えないと認識すれば良いのか。
そうなるとサブカルの行く末は多様ですね!

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次に、80年代サブカルシーンにミュージシャンとして
参画していた松島どのからの情報です。

松島どのサブカルネタのリターンです。
私のまわりには80年代サブカルのスターみたいな人もいたのですが、
彼らの多くは「サブカルで儲けたい」などとはちっとも思ってなくて、
実は「私のこの表現こそ、私には王道なのだ」と言う人たちでした!
その遺産で90年代に儲けた人がいるのかもしれぬ。
カリスマはいましたが、みんな、ぶきっちょでした。
ある意味、真っ正直な人々

私:私の知ってるサブカルといえば、
カヒミカリィや山田麻衣的なモデルがサブカルスタァ的な人と対談して、
それを一流のカメラマンが撮影して、
その写真とかが載ったものを買うという
…そんなクリーンかつビューティフルなイメージです。

松島どの:80年代のサブカルで私のある程度詳しく知っているのは
音楽ジャンルになってしまいます、やはり。

映画部門ではすでに森田芳光がいましたし、
脚本家としては『ラジカルガジベリビンバシステム』の宮沢章夫がいました。
さしずめ音楽ジャンルではケラがスターでしょう

サブカルは基本的に「はみだし者」の表現であるし、
その時々の若い子たちが目指した主流ではない事に
しか魅力を感じなかった人々の生み出したカルチャーです。
本人にとってはカルチャーではない、もっと逼迫した欲求でした。
ここが90年代のサブカルのもてあそびと違う点です。

私:90年代はサブカルもてあそび、名言だ!

松島どの:
過激な表現の人々ばかりではなく、
日本では売れにくかった英米ソフトロックやフレンチポップスに
影響を受けた音楽をやりたくて活動を続けたピチカートVの小西康陽らが、
ちゃんとメジャーに受け入れられるための準備を着々としていた。
このおかげで、90年代にカヒミが容易くデビュー

単純に言うと、当初のサブカルは「心の叫び」だったけれど、
その後の「サブカルってかっこいい!」と思った世代が、
サブカルの順列組み合わせや、サブカル衣を纏うワザを編み出した。
そして、サブカル少女にモテたりした。そんな流れかしら。

有頂天のケラや、大槻ケンヂを80年代のカリスマとした場合、
のちのち彼らは経済的にも成功しますが、
どちらかという「やむにやまれぬ表現欲に突き動かされて動きまくった」
不器用な人々だったと言えると思います。
しかし彼らは氷山の一角で、元気づけられた人が吹き出した、と。
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以下はこれらの対談を参考に考えたことなど…

2015年になり、松島どのがいうところの
「90年代サブカルもてあそび」がいまも現存しているかといえば
ネットで「クリエイター戦国時代」が来た
最近は、「ない」と思う。

それをふまえた上で、考えるならば…

「作り手で、仕事にしたいサブカル」と
「同人の範疇で思う存分作りたいサブカル」と
「鑑賞者として楽しみたいサブカル」に
分けて考えたほうがいいのではないか?と思えてきた。

あと「音楽業界」「イラスト」「漫画家」「お笑い」も
たぶんギョーカイの様相が違うと思うけれども
ざっくり分けるとこんな感じなのではないか??
===========================
旧世代の作り手になりたい人:
上京し、ギョーカイ村の一員になることが重要か?!
(注:私は上京したことがないので詳細は知りません。
 漫画『カフェでよくかかっている…』を読むと
 たぶんそんな感じ)

新世代の作り手になりたい人:
広大なるネット界を含めたクリエイター戦国時代で勝ち抜く

同人の範疇で思う存分作りたいサブカル:
旧世代も新世代も、情熱のままに創作するので
実力者がザクザクいる。
同人で自由に活動してたら結果的にプロデビューという
人が結果的に一番強いと思う。(例:士郎正宗)

鑑賞者として楽しみたいサブカル:
世代とか関係なく、鑑賞するだけならけっこう楽しい。

============================
『カフェでよくかかっている…』に描かれていた
キャラのパターンで整理してみよう。



*ボサノヴァのカバーの女性
サブカルを仕事にしたい人。
ジャンルは問わない。結果的にそれは成立する。
それが端から見て幸せかどうかは不明だけど
本人の気がすんだならば良いかも。

*ダウンタウン以外の芸人を認めていないマニアの話:
サブカルを仕事にしたい人。
実際にオーディション受けているので偉いと思う。

*寺院巡りが趣味の女性
鑑賞者として楽しんでいる。

*バンプの詩愛好者
作り手になりたいが
作品を公表してないので始まっていない。

*おいしいところを持って行かれるライターの話:
次世代のカルチャアをつくりたい、
それを仕事にしたいと思って
挫折してもめげないタイプ。

*最後のおまけ漫画の女性
ファッションとしてのサブカル。
楽しそうだからそれはそれで良いのでは。

たぶん、私がモヤモヤする「サブカル叩き」は
「どんなタイプなのか分類せずに一様に叩く」ことに対して
モヤモヤするんだと思う。
どのようなジャンルでも
実直に努力している人に対しては
応援すべきなんじゃないかと思う。
それが次世代の面白いカルチャーになる可能性もあるんだし
それすら「サブカル叩き」で潰れてしまったら
面白いものが少なくなってしまうかと思います。
どうだろう?

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